『高橋名人の冒険島』を再評価してみた!

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名人高橋 イズ ワイルド&セクシー!

こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士だ。

今回、発掘した作品は、ハドソンが1986年に発売したアクションゲーム、『高橋名人の冒険島』だ。言うまでもないことだが、この作品の最大の目玉は、当時のファミコン少年・少女にとって教祖のような存在だった高橋名人(本名:高橋利幸)を主人公にしたキャラクターゲームであること。しかし、ゲームバランスの悪いハドソンらしく、ワールド4以降の中だるみ感と難易度の急上昇により挫折したプレイヤーも多いのではなかろうか。そんな『高橋名人の冒険島』は万人に愛されにくい作品ではあるが、その魅力にスポットを当ててみたい。

 実は『ワンダーボーイ』の移植版だった!
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さて、レトロゲーマーなら常識、ライトゲーマーは意外と知らない事実がある。それは『 高橋名人の冒険島 』はオリジナルではなく、とあるゲームの移植作であること。そのゲームとは、セガの『 ワンダーボーイ 』だ。下の画像を見ていただきたい。ソックリであることがお分かりいただけるだろう。

ワンダーボーイ01

ワンダーボーイ02

ワンダーボーイ03

『 高橋名人の冒険島 』は『 ワンダーボーイ 』をベースにキャラクターとBGM、そして一部ステージ構成をオリジナルにして生まれた作品なのだ。聞くところによると、『 ワンダーボーイ 』を制作したウエストン自体もこの作品の開発にも携わっていたという。1986年当時の任天堂ファミコンとセガのマークIIIの関係性は、70年代の冷戦時のソ連とアメリカみたいなものだったので、ハードメーカーの影に隠れてこのようにソフトウェアの供給がソフトメーカー同士で行なわれているという様は、非合法的な感じでドキドキする。

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 ワイルド&セクシーなゲームデザイン
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ゲームシステムは、高橋名人を操ってステージの終わりまで駆け抜ける…というもの。ステージ内にはタマゴが出現し、これを割ると、「無限に投げられる石オノ」、「移動がすばやくなるスケボー」、「一定時間無敵状態になるハニーちゃん」などが出る。石オノは、攻撃の要となるため、必ず取っておこう。スケボーは、移動スピードがアップするが、アスレチック面では命を落とすことにもなり兼ねないリスクがある。ハニーちゃんは苦手エリアを一気に駆け抜けられるので重宝するぞ。

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特徴的なシステムが、「バイタリティ」だ。要は、食いしん坊の名人は、ほおっておくとドンドンお腹が減ってしまい、画面上に表示されているゲージが“ゼロ”になると死んでしまう。そのため、ゲームプレイはムダな動きをせず、ステージ中にある食べ物を効率的に獲ってバイタリティを維持しながら、ゴールを目指す…というスタイルになる。ちなみに、障害物との激突はバイタリティの消費だけで済むが、敵との激突は死あるのみ。プレイにはかなりの緊張感が要求されることは覚悟してほしい。

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さて、このバイタリティという概念の導入が、『高橋名人の冒険島』が『スーパーマリオブラザーズ』に及ばない点であり、当時のハドソンがコンシューマでのアクションゲームづくりという点を分かっていないことを明確に表している。バイタリティという概念は『ワンダーボーイ』の仕様をそのまま流用したものだ。しかし、そもそも『ワンダーボーイ』とはアーケードゲームなのである。筐体の回転率をあげるために、ワンプレイを短くさせるための制約を設けなければならない。そのための仕様なのだ。コンシューマ、特に移植元のネームバリューを活かす必要がない本作の場合、ただ単にプレイの難易度を上げるだけだ。本作ではそれが悪いカタチで露呈してしまっている感は否めない。

 だが、あえて今遊ぶ価値はある
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ファミコン版の二作目『高橋名人の冒険島II』は、難易度もちょうどよくなり、とても遊びやすいアクションゲームとなっている。集大成であるファミコン版『冒険島III』もいい感じだ。PCエンジン版『新冒険島』、スーパーファミコン版『大冒険島』、PS2版、GC版、Wiiウェア版と、実は歴史の長いシリーズになっている冒険島。その中で、とっつきにくいファミコン版の一作目を私が推す理由。それは、この作品がハドソンがもっとも輝いていた時代に作られた作品である一点につきる。

子どもたちのアイドルだった高橋名人を主人公に仕立て上げ、コロコロコミックで大々的にプロモーションされ、音楽はハドソンミュージックの立役者である竹間淳氏が担当し、お茶の間で子どもたちがワイワイと楽しむ。その中心にハドソンブランドがあった象徴といえる作品なのだ。

たしかに難易度は高い。しかし、クリアできない絶望的な高さではない。カベはワールド4だ。ここをクリアできるウデがあれば、ワールド5~8はそのテクニックで充分に挑戦できる。最大の難所、8-3ゴール直前の連続ジャンプ台&着地地点の岩に関しては“運”が求められるが、そこまで行けば最後のキュラ大王はすぐそこである。

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ファミコン少年少女たちに広く知れ渡っている数少ない作品の一つ。30代の女性を口説くときに、「オレ、最近、高橋名人の冒険島をクリアしたんだぜ」といえば、「ステキ★」といってもらえること間違いなし。大人の勲章をひとつ付けると思って挑戦していただきたい。

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