【怖い話】 白いドレスの女


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怖い話タイトル

幽霊とか、UFOとか、超能力とか、
昔からそんな話が大好きだった。
でも、それはあくまでの一部の人たちだけが遭遇するもので、
霊感みたいなものを持っていない自分には関係のないことだと思っていた。

そう、自分は“安全なところ”にいるつもりだった。
でもそれは誤り。
幼い頃、オレは怪異と遭遇していた。
ただそれを、怪しいものと知る術がなかっただけ。
だから、思い出の中には、科学的に説明の出来ないことが沢山ある。

おじさんの家に遊びに行った時のこと。
10歳くらい、当時小学校3年ぐらいだっただろうか。
おじさんの家があったのは、四国のとあるフェリーで栄えていた街。
子どものいないおじさんは、オレをたいそう可愛がってくれた。
だから夏休みらしく、
ザリガニを釣るためにそういうスポットに連れて行ってくれた。
オレの背丈よりも高い、葦のはえる河原だ。
そのへんに落ちている枝にタコ糸を結びつけて釣竿をつくる。
糸の先に、するめをつけてエサにする。
あとは、水面に落とすだけ。
それで、おもしろいようにザリガニが釣れた。

それに気がついたのは、
ザリガニ釣りをはじめて1時間が経過した頃だろうか。
葦と葦の先に“誰か”がいた。
白い服が見える。
長い髪が見える。
風で葦がたなびくたびに、チラッチラッと見える。

「ねえ、おじさん。あそこに誰かいるよ」
「あ?いないよ」

いるのだ。
白いドレスをまとった女が、葦の林の中にいる。
ピクリとも動かず。
じっとこちらを見ている。
目が大きい。
口元は不自然に赤い。
肌は灰色っぱい白。
ドレスのようなすその長い服を着ている。
その女がじっとこちらを見ている。
見ている。
見ている。
葦が風でたなびく。
チラッチラッとドレスが見える。視線が見える。
いるのだ。
間違いなく。
葦の林の中に女が。

いるわけがない。
足元は、大人が踏み込めば沈んでしまうような湿地。
そんなところに、
普通の人間が長時間にわたって動かずにいられるわけがない。
だが、いるのだ。
女はじっとこちらを見ている。
幼かったオレは「気にしない」ことが苦しいことを初めて知った。

その夜、
おじさんの住んでいた社宅の広いベランダに、
その女が立っているのを一瞬見たような気がする。
夜分にトイレに起きたときに見たものだから、確証はない。

今にして思うと、
あの女はおじさんのことをずっと見ていたような気がする。
そして、着ていたのはウェディングドレスの気がする。
どんな因果関係があるのか。
もしくはすべて偶然なのか。

今となっては何ひとつ分からない。

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