『テイルズ・オブ・デスティニー1・2』はいいゲームだったよ、本当に。

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運命(デスティニー)なんか感じなかったけど、大好きでした。

こんばんわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

『テイルズ・オブ・デスティニー』は、スーパーファミコンの限界を超えたドラマチックRPGとして名高い『テイルズ・オブ・ファンタジア』の次回作として、プラットフォームをプレイステーションに移して発売された作品である。オープニングアニメーションにはプロダクションIG、DEENを起用した主題歌「夢であるように」、そしていのまたむつみ氏をキャラクターデザインという最強の布陣。まさに、ドラクエ、FFの牙城を打ち崩そうとするナムコの気迫が伝わってくる期待の一本だった。

だが、結果は残念なことに…。PSの市場では先んじて発売された『ファイナルファンタジーVII』が次世代ハードのRPGのあるべき姿を示しすぎてしまい、SFC版『テイルズ・オブ・ファンタジア』のシステムを踏襲するにとどまった『テイルズ・オブ・デスティニー』はすでに過去のRPGという風体だったのだ。

そのため、ナムコはシリーズのブランド奪回のために、PSに『テイルズ・オブ・ファンタジア』の移植を決行し、その後、再びいのまたむつみ氏を起用して本気のテイルズとして『テイルズ・オブ・エターニア』をリリース。しかし、『~ファンタジア』はなぜか主題歌がヘンなアレンジになってしまい、『~エターニア』も個人的にはキライじゃないのだがイマイチ垢抜けない感じに。

シリーズが迷走する中、『~デスティニー』はいつしかその存在を忘れられてしまったのか?いいや、そんなことはなかった。ゲーム自体が発売されてから数年が経つにも関わらず、小説版、CDドラマ版、漫画にいたっては二つの雑誌で連載。そう、『テイルズ・オブ・デスティニー』はファンから愛され続けていたのだ。愛してやまない作品といっても過言ではないだろう。

今回は、そんな『テイルズ・オブ・デスティニー』について語る。

 素材の良さを使いこなせなかった、未完成作『デスティニー』
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『テイルズ・オブ・デスティニー』はけっして出来のいいゲームではない。むしろ、プレーヤーに余計なストレスを感じさせる場面の多い作品といえるだろう。部分のアイデアや演出に光る部分はあるのだが、システムやシナリオがそれらを活かしきれていないというか、何かと残念なのである。

だが、意志のある剣・6本のソーディアン、天地戦争といった設定は非常に面白い。そして、登場するキャラクターたちがとてもいいヤツばかりなのだ。英雄を目指して上京してきた田舎剣士の熱血漢スタン、戦闘中もガルド拾いばかりしている守銭奴の女剣士ルーティ、一番非力なメガネ巫女にも関わらず大剣を振り回すフィリア、大切な人を守るために“裏切り者”として命を落とすリオン─―。そして、ソーディアンマスターたちと言葉の掛け合いをする意思を持つ剣・ソーディアン。

これだけ美味しいネタがあるにも関わらず、絶対に旅の途中にいろいろなイベントが起きているはずなのに、ゲームでは何も語られない。だからこそ、ファンは想像の世界で遊ぶ。また、DEENが歌う主題歌の「夢であるように」が、どのキャラクターのどんな時の心情を歌っているかとさまざまな解釈ができるという点。未完成と偶然によって、好きな人にはたまらない作品。それが、『テイルズ・オブ・デスティニー』なのだ。

 あまりにも切ないボーイ・ミーツ・ガール『デスティニー2』
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前作から18年後。スタンとルーティの息子カイルと、巨大レンズから現れた謎の少女リアラの出会いから始まるのが『テイルズ・オブ・デスティニー2』だ。

ゲーム面は前作同様残念なところがまた多く、作品への愛がないと辛い場面が(前作に比べれば少なくなったが)ある。しかし、個人的には「本作を越える少年の成長を描いたRPGはない」とシナリオと演出面を絶賛したい。

主人公のカイルは、ゲームスタート直前はバカといて描かれる。世界を救った偉大な父に憧れて「英雄になりたい!」と日々森をかけ回る無邪気な少年。そんな平穏な日々は、ちょっとした冒険気分で訪れた遺跡で、巨大レンズから突如現れた美少女リアラと出会ったことで破られる。「英雄を探している」と語るカイルは「自分がリアラの英雄になる」と宣言するが相手にされない。

そんなカイルとリアラは一緒に旅を続け、英雄と呼ばれている人たちとの出会い、襲いかかる謎の敵との戦闘、隠されていた悲しい過去と向き合うことで成長していく。そして、絶体絶命の危機に瀕していたリアラを救いに現れたカイルに、リアラは「自分が探していた英雄こそ、成長したカイルであること」を自覚する。それまでツンツンだったリアラが、ツンデレ→デレデレになっていく過程は必見だ。

一方、「英雄であること」の代償を理解し始めたカイルは、最初の能天気さがなくなり、一人の男として世界を覆う歪みと対峙していくことになる。物語の最後、カイルとリアラに迫られる究極の選択。オープニングアニメーションの最後のカット、夕日の中で互いに背を向けて言葉なき会話をする二人の心情を察すると涙が止まらない。

そんなわけで、

「俺の中での最高傑作は『デスティニー』なので、『エリクシア』なんてやらないよ」というレトロゲーマーらしい発言を残して今回は終わるのである。うん、これでいいのだ。

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