今こそ、エデンの戦士たちを再評価するときだ!
本日2013年2月7日(木)。いよいよニンテンドー3DS用ソフトとして、リメイク版『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』が発売される。2000年にプレイステーションで発売されてから12年。再び、任天堂ハードにエデンの戦士たちが凱旋したというのは感慨深い。一般的に、賛否両論といわれている本作だが、その魅力をきちんと理解してプレイすれば、実はかなり革新的な作品だということにすぐ気づくだろう。今回は、本作を遊ぶ前の事前知識として、本作の魅力をまとめてみた。
ドラクエ7は、これまでのシリーズとまったく違うところから始まる。世の中に魔物が一匹も存在しない。だから、主人公たちにとって、「魔物」や「冒険」は絵本の中の出来事でしかない。そう、あの禁断の扉を開けてしまうまでは…。
シリーズの伝統の通り、本作も最初に戦うモンスターはスライム。だが、主人公たちは魔物と出会うことすらも初めて。武器らしい武器も持っていない。中ボスの曲で戦うスライム戦を体験できるのは本作だけ!
本作の特徴である「石版」。割れている石版を集めて、台座に納めると、別世界にワープする。これは、カセットを本体に挿しこむといろいろなゲームが遊べたファミコンへのセルフパロディでもある。
本作はスタート地点から広大な世界へ旅立っていくというシリーズの伝統を破壊!小さな物語が断続的につづいていく。「今日はここまで」というやめ時が分かりやすく、社会人に優しい設計!
ショートストーリーばかりかと思いきや、それらを繋いでいくとやがて壮大な物語が見えてくるという仕掛けに。物語り全体の規模は、ロト三部作を軽く超えるほど。
これもシリーズ史上初の試み。主人公たちは平和な「日常」と、魔物が跋扈する「非日常」を交互に行き来しながら、何者かに隠れされた世界の謎に挑んでいく。
平穏だったはずの「日常」は、物語が進むに連れて少しずつ変化が起きていく。いままでは「非日常」の産物だった魔物たちが「日常」にも姿を見せるように…!しかも、その引き金を引いたのは自分たち!
過去の歴史を変えることによって、現在の世界を改変していく。これをくり返していくことにより、世界は少しずつ本来の姿を取り戻していく。
魔物たちは人間を支配するために、心のスキをついた攻撃を仕掛けてくる。それによって、運命を狂わされていく人々をエデンの戦士たちは見ていくことに。イベントクリアしても幸せになれないという話も。
パーティーの主戦力であり、いつもみんなを引っ張っていたリーダーがまさかの脱退!? しかし、よく思い出すと序盤のほうでこの事態を匂わせる意味深な発言が…。
リーダーの脱退に伴い、新リーダーのバトンを急に渡されることになった主人公。いつも自分を引っ張ってくれていた彼はもういない。自分の意思で前に進まなければならないという“成長”が描かれる。
弟分を心配する兄貴分の想いは、時をこえて、世代をこえて、新しい戦士の姿となって主人公たちの前に現れる。彼の子孫は、彼と同じ技を持ち、主人公をサポートしていくことに。
魔王に対抗する力である神は、すでに世界のどこにも存在しなかったという絶望。
話しかけるといつも主人公に当たってくるマリベル。しかし、彼女は一度も音をあげない。きつい言葉の裏には、主人公を叱咤し、心配する様子が垣間見える。そして、最後の最後のある一瞬だけ本心をもらす。
中盤の展開の意味をよーく理解しておくと、エンディングでグッとくる。
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