【ゲームの名作発掘】 ファミコン初!3人同時プレイができる、ポップなシューティング!

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タイトル

それが、名作ツインビーの続編
『もえろツインビー シナモン博士を救え!』だ!

さあ今宵も、時代に埋もれしレトロゲームの歴史を紐解いていこう――。

ブログ代表
こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

今回発掘した作品は、1986年11月21日にコナミからディスクシステム用ゲームとして発売された名作ツインビーの続編『 もえろツインビー シナモン博士を救え! 』。タイトルに安易に『2』を付けないところがカッコイイですね。セールスに脅える今では考えられないネーミングがGOODです。

ツインビーアイコンもえろツインビーのストーリー
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宇宙暦2901年。
平和が続くドンブリ島において、シナモン博士が冷凍睡眠から目覚めた。かつてスパイス大王と戦ったアンナモン、ドンナモンたちはすでに亡くなっており、彼らの孫たち(スカッシュ、ホイップ、メロウ)の時代になっていた。

シナモン博士は、「島に何かが起こる」との予感に従い、来たるべき日に備えて3人のひ孫たちのためにツインビー、ウインビー、グインビーの3機のパワーアップを実装。100年前以上のアクロバティックな戦いに対応できる性能を引き出した。

刹那、災いは100年前と同様に突然やってくる!

もえろツインビー02

大空から放たれた大出力の光線がシナモン博士の研究所を襲う。瞬く間に破壊され炎上する研究所。するとそこに、一機の円盤がおりてきた。謎の襲撃者たちはシナモン博士をさらい、円盤の中に連れ去ってしまう。そこに駆けつけたスカッシュ、ホイップ、メロウたち。三人に向かって、円盤に乗っている者は語る。

「私の名はガトランティス。かつてお前たちに敗れたスパイス大王の孫だ。これは復讐である。シナモンの命を救いたければ、わが軍団を駆逐し、私のもとに来てみるがいい!」。高笑いを残し大空へ消えていく円盤。

もえろツインビー01

三人は意を決するとうなづき合い、パートナーである愛機たちを呼ぶ。研究所の地下ハッチから出撃するツインビー、ウインビー、グインビーの三機。少年・少女たちは機体に乗り込むと、まだ虚空に見える円盤をロックして大空に飛び立つ。

新たな戦いの火蓋はきって落とされた。燃えろ、ツインビー!シナモン博士を救うのだ!

ツインビーアイコン家庭用でアーケードの続編がつくられる先駆け!
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さて、ゲーム史を読み解く中でおもしろい点は、本作がアーケードゲームの移植であった前作とは違い、家庭用ゲーム機で作られた正統続編であるということ。このようなケースは、後のセガの『ファンタジーゾーンII』のようにいくつか例が出てくるのですが、本作はその先駆けといえるでしょう。

『インベーダー』からはじまったビデオゲームのブーム。それに乗っかるカタチ(アーケードゲームの移植)でファミコンから家庭用ゲーム市場は成長してきました。それがついに、アーケードゲームの続編が家庭用ゲーム機で作られるように。それは一つのパワーバランスの変化と見ることもできます。1986年の時点で、ファミコンはすでにアーケードゲームに頼らなくてもいいだけの市場を形成していた象徴ともいえるでしょう。

もっとも本作の場合は、そもそもゲームコンセプトがアーケードよりも家庭用向け(子供受けがイイ)だったということもありますけどね。

その一方で、アーケードゲームと家庭用ゲームの明確な棲み分けがハッキリしてきた時代でもあります。アーケードゲームは「ゲーセンでしか遊べないリッチなものを」という路線に。家庭用ゲームは「できる範囲の中で家庭用らしい創意工夫を」という感じに。本作はそんな過渡期に生まれた作品なのです。

そのように見ていくと、本作の前作よりパワーアップした部分には、「ゲーセンでは味わえないことを提供する!」といった、やや強引な意思が感じられなくもありません。

ツインビーアイコンパワーアップしたツインビー!その進化の先にあるものは!?
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本作の大きな特徴は、以下の点です。
(1) 3人同時プレイが可能になった
(2) 横スクロールステージが追加された。
(3) パワーアップの種類が増加。
(4) 隠れキャラがたくさん。
(5) 点数稼ぎができるエキストラステージの追加。

子供たちのウチに4~5人が集まって、交替でゲームをプレイする…。そんな風景を想定しているかのように、プレイしていても楽しい画面を見ていても楽しい、というゲームになっています。

中でも(1)と(2)は、クラスで激震が走るほど衝撃的でした。3人同時プレイなんてファミコン初の取り組みでしたし、「俺のトラックボールがついに役立つときが来た!」、「私のジョイカードも!」と、喜びの声が上がったものです。

正しい使い方
※おいどんのパワーグローブも!

何よりも、「あのツインビーの横スクロールなんて、一体どうなってしまうんだろう!ドキドキが止まらないよ!」という期待に溺れそうでした。そう、実際にプレイしてみるまでは。。。

ツインビーアイコンランダム要素がいろんなところで多いシューティングに!
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結論から言います。『もえろツインビー』は非常によくできたゲームです。ただし、ベルパワーアップシステムによってきちんとした攻略パターンを作りづらかった前作に輪をかけて、よりその場その場での対応が求められるシューティングゲームになっていました。

もえろツインビー03
※画面上に飛んでゆくベル。

横スクロールステージで苦労するのが、ベル。自機が右を向いている状態で弾を撃つと、ベルは画面の上にあがります。この仕様によって、縦スクロールだった時よりも流れ弾による失敗は減ったものの、撃ちこぼしが増えるように。さらに、弾が届けばベルは上に上がるのですが、狙った色になったときにベルの落下地点までに自機を移動できない…なんてことも。

もちろん、さすがはコナミ。バランス調整はきちんとされています。ベルの出現数が多くなっていたり、ベルに弾を当てやすいように上方向ショットがあったり。地上物の「?」を破壊すると、自機が無敵になったり、画面上の敵が全滅したり。自機がやられると魂が出て、それを取るとパワーアップを引き継げるというシステムも。前作以上に立ち直しはラクになり、広い層に遊びやすくなりました。『もえろツインビー』は新しいツインビーの境地を拓いたのです。

ただし、“やらなきゃいけないこと”が増えたのも事実でした。

横スクロールシューティングの『グラディウス』に縦スクロールステージを追加した『沙羅曼蛇』のように、シンプルなアレンジにはならなかったのです。やっぱり、ベルパワーアップシステムの仕様と横スクロールの相性が悪かったのかなぁ。以降のツインビーシリーズで横スクロールステージが見られることはなくなりました。

ただし、『もえろツインビー』で培われたノウハウは、その後、パロディウスシリーズのほうで受け継がれていきます。

ツインビーアイコンもえろツインビーのステージ紹介
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STAGE01 ドンブリ島
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最初のステージはおなじみのドンブリ島。スタート地点に見えるのは全壊したシナモン博士の研究所!横スクロールステージの練習用のようなステージだ。ボスは巨大スイカ・ウルトラアーク!

STAGE02 マラヤドーラ王国
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インド洋沖に位置する海洋国家で、二度目のガトランティス軍との交戦!カメやクラゲといった水棲生物をモチーフにした敵が多い。なんか安心する縦スクロールステージ(笑)。ボスは、大ダコのスプーキー!

STAGE03 オルドラード公国
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アフリカ大陸の砂漠にある歴史と遺跡あふれる国で、ガトランティス軍の迎撃を受ける!タモリに似ているモグラも登場!少しずつ敵の攻撃が激しくなってくるぞ。ボスはウォーターバイパー!

STAGE04 ウラルフスク国
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北極圏に近い極寒の地が新たな戦場だ!ステージレイアウトも凝ってきており、「ああ、ツインビーの続編なんだなぁ」と実感させるステージ。感傷に浸れる余裕はそんなないけど。ボスは、ロボガスター!

STAGE05 ザマビ王国
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南米の山岳地帯にある渓谷で、ツインビーたちはガトランティス軍の猛襲を受けることに!弾を排出する地上物が多くなってくるので早めに撃破せよ!ボスは、ステレオタイプなサウンダー!

STAGE06 イプ
=ガンマ帝国
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地球上で唯一軌道エレベーターがある帝国領内で、戦いは最大のクライマックスを迎える!中盤からは上昇し、成層圏での戦いになる、ボスは、人工太陽・アポロンガー!

STAGE07 宇宙
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宇宙が舞台+横スクロール!まるでグラディウスのようなステージ!雲がないのでベルは敵を10機撃破するごとにコナミマンが運んでくれる!ラスボスであるガトランティスの姿を見たときに感じるのは、「ああ、やっぱり沙羅曼蛇を意識していたんだなぁ」。

ツインビーアイコンツインビーという作品の面白さは何か?
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私は、プレーヤー同士の協力プレイにあると感じています。一人が敵の駆逐に専念し、もう一人がベルを育てる。自分が出したパワーアップベルを相手にゆずる。撃ち逃したベルをフォローする。そんな協力プレイがガッチリはまったときに、無類の面白さをにじみ出てくる作品ではないでしょうか。こういうシューティングゲームはなかなかありません。

本作が目指した3人同時プレイは、まさに前作ツインビーの先を行くものでした。ただ、ファミコン少年少女たちがやると、結構ひっちゃかめっちゃかになってしまい、ランダム要素ばかりが目立ってしまうカタチに…(まあ、これはこれで楽しいのですが 笑)。ゲームが目指した方向性に対して、まだプレーヤーが幼かったがゆえのことでしょう。

そんな本作ですが、Wiiのバーチャルコンソールに移植されています。WiiならばWiiリモコンが3台あれば、かつての3人同時プレイを楽しむことが可能に。前作のスタンダードを壊しても新しいものを創造する。そんな野心と挑戦心にあふれる時代の隠れた名作が、お茶の間に甦ることでしょう。

バーチャルコンソール もえろツインビーのホームページ
コナミゲームのホームページ

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