こんにちわ、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、NECホームエレクトロニクスが1996年7月というPCエンジンの末期にコッソリと発売した、『バザールでござーるのゲームでござーる』です。開発はなんとゲームフリーク!それだけに、派手さはないもののきっちりと丁寧に仕上げられています。
『バザールでござーる』とは、NECの販売促進キャンペーンのために生まれたキャラクターです。プロデュースをしたのは、『だんご三兄弟』や『ドンタコス』のCMでおなじみのメディアクリエイター・佐藤雅彦氏。CMは、バザールで毎回、NECの販促キャンペーンの告知をしながら、「NECのお店に行くでござーる」と言うのだが、毎回さまざまな妨害にあってお店に行くことができず、CMは「バザールでござーる~♪」のジングルで終わるというシリーズになっています。
▼参考動画▼
近年ではすっかり見る機会が減ったバザールくんですが、公式ホームページは健在。しかも、Twitterまでやっていたりします。
1990年代は、NECの広告塔と言えるほどの存在だったバザールくん。任天堂にマリオ、セガにソニックと、ライバルハードには人気キャラクターがいましたが、PCエンジンの場合、「PC原人」はいまいちパンチが弱く、ブランドを背負うキャラクターは長年不在のままでした。
そのような状況に危機感を覚えていたのかいないのか、NECホームエレクトロニクスはPCエンジンの末期になって、突如、バザールくんを主人公としたゲームの発売を高らかに宣言するのでした。そして、1996年7月にPCエンジン用ソフトとして『バザールでござーるのゲームでござーる』が発売。後継機であるPC-FXの発売から、すでに1年半が経ったタイミングでしたけどね。
上記のTVCMの雰囲気をそのまま活かした、「正解の行動を探っていくパズルゲーム」です。といっても、よく分かりませんよね?
これが、ゲーム画面。
画面中央に「!」のついたアクションポイントがあります。ここでどんな行動をするかを指示し、バザールがきちんとゴールまでたどり着ければOK。たどり着けなければ、CMと同じように「バザールでござーる~♪」とジングルが鳴ってゲームオーバー。ほとんどゲームを操作せず、結果を見守っていくというゲームです。
ステージがスタートすると、画面をスクロールして、どんな障害物があるか、どこにアクションポイントがあるか、確認できます。それを見て、バザールの行動を予測して、正解となるアクションを探していく。まさに、大切なのはトライ&エラーの精神なのです。
とはいえ、ゲームオーバーになっても、何度もやり直しがききますし、逆に失敗を楽しめるのが、バザールの魅力!ステージが先に進むと、バザールのアクションが増えたり、それによってクリア方法も増えていくことに。
▼ゲームはこんな感じ▼
バザールの部屋には最初は何もない。
ステージ中にゲットしたお金で、インテリアを買うことができる。
バザールが操作方法を親切に教えてくれる。
このようにステージはつづいていく。
ゲームオーバーもある。
やり込み要素なんてないし、ステージクリアの解法もそんなにパターンがあるわけじゃない。これは、ちょっと時間が空いたときに、片手まで頭を空っぽにして、バザールくんを愛でるゲームです。バザールくんのバザールくんらしさがとても出ている、いい作品といえるでしょう。
ちなみにPCエンジンの末期に発売された作品のため、出荷本数は少なく、現在はプレミア化してしまっています。私が買ったときには、店頭に3枚しか置いてありませんでした。
=注意=
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