平和でのどかなトアル村。その村の人々が突如姿を消すという事件が起きた。村の青年リンクは、人々を助けようと試みるが、謎の空間「トワイライト」ら引きずり込まれてしまう。「トワイライト」、そこはハイラルを闇の世界に変えようとしているザントが創りだしたもうひとつの世界。そこで、トワイライトに捕らわれているゼルダ姫と出会ったリンクは、光の世界ハイラルと、闇の世界トワイライトを行き来しながら、世界の謎に挑んでいく…。という『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』の外伝的な作品。期待値を変に上げなければ、実に楽しめる良作。ちなみに、ソフト単品の発売はないので、ややレア度があるかも。
こんばんわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。
今回発掘した作品は、2008年5月に任天堂より発売された、Wii用のガンシューティング『リンクのボーガントレーニング』です。Wiiの初期に発売された『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』と同じ世界観でのゲームなのですが、ぶっちゃけ、トワイライトプリンセスのゲームデータをリサイクルしてガンシューティングに仕立てたモノとお考えください。
ちなみに、ストーリーは全くありません。
用意された全27面のステージをクリアしていくだけのゲームです。
しかし、面白いのでオススメします(笑)。
Wiiザッパーとは何か?
コレ(↑)である。
「Wiiコントローラー」と「ヌンチャク」を装着してガンシューティングを楽しむためのアタッチメントです。Wii初期に発売されたものですが、後に発売された「Wii モーションセンサー」を装着した旧Wiiリモコンでも、モーションセンサーを内蔵した新Wiiリモコンでも使えます。
一部の自称コアゲーマーの方たちからは、スーパーファミコンのバズーカと同様にディスられていたりするザッパーですが、私はザッパー多用ユーザーであり、『ハウス・オブ・ザ・デッド』などは、ザッパーを使った二丁拳銃プレイで楽しんでいます。今も。
話がそれましたが、この『リンクのボウガントレーニング』は先に、アメリカ、ヨーロッパで発売された後に約半年経って日本発売となったシロモノ。Wiiザッパー同梱版しか存在せず、単品発売はされていません。興味を持ったらWiiザッパー同梱版を買うしか方法はなく、手元に今後使わないかもしれないザッパーが残るという心理的プレッシャーからか手を出しづらい一面はたしかにありました。
が、価格は3800円。ザッパーだけで1500円なのでソフトは2300円ほど。この価格を考えれば、十分すぎるほどのゲームボリュームだと私は考えます。
はい、ボウガンで的や敵を撃つだけのゲームです。上記動画の最初のステージのように、『トワイライトプリンセス』に出てきた村や町に「的」が出てきて撃つだけというステージもありますし、『トワイライトプリンセス』の1ステージの中を歩き回り、敵を全滅させるTSPのようなステージもあります。
本作は、会社から帰ってきた後、30分だけストレス発散のためにプレイするゲームとして最適です。また、1プレイ専用ですが、みんなでザッパーを回しながら遊ぶ「接待ゲーム」としても有能。一人でやり込んでしまうと、2日ほどで最終ステージ到達、全ステージプラチナメダルゲットまで行けてしまうかもしれませんが、それだとちょっとクリア後にサビシイ感じになるのでご注意ください。
ただ的に当てるだけのゲームなのですが、的の中心点、もしくは敵のクリティカルポイントに上手く当てると高得点。さらに、的を外すことなく連続で敵を倒していくと、1つの的や1匹の敵を倒した点数に「連鎖の数」がかけられ、どんどん高得点に。
たとえば、
1匹を倒した点数が「50点」。
50匹連続で無駄弾を出さずに倒した1匹の点数、「50点×50」。
ヘタだと点数はどうしても低くなってしまいますが、上手くなると、インフレ的に点数が加算されていくシステムなのです。求められるのは、「外さない正確な射撃」、「クリティカルポイントの狙い」、「できるだけすばやく行なう」の三点。たったこれだけ。しかし、全27ステージをクリアするだけならすぐに出来ても、高得点を狙うためにウデを磨きつづけようとしたら、まだまだ全然遊べる。こんなシンプルで、奥が深い、昔のアーケードゲームのようなゲームデザインです。
ただのミニゲーム集とあなどるなかれ。
「ゲームの面白さ」と、「実生活とゲームの適度なキョリ感」を考えさせてくれる作品です。ゼルダの世界観で、ゼルダのBGMを聞きながら、というだけでもファンとしてはたまらないんですけどね。