この記事は、2018年3月からポイント購入ができなくなりプレイすることが難しくなる、WiiウェアとWiiバーチャルコンソールの遊んでおくべき作品を紹介するものです。
さあ、今宵も、歴史に埋もれしレトロゲームの魅力を紐解いていこう――。
こんばんわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。
今回発掘した作品は、ハドソンが2008年3月にWii用ダウンロード専用ソフト「Wiiウェア」としてリリースしたシューティングゲーム『スターソルジャーR』。
実はこの作品、2分間モードと5分間モードのタイムスコアアタックしか収録されておりません。にも関わらず、「823Wiiポイント」という強気の価格設定は、「マジ、ふざけんなよ。誰がダウンロードするか、バーカ!バーカ!」と思っても仕方がありません。かくいう私もそうでした。
そもそも末期のハドソンはアタマがおかしいとしか思えないことを平気でやっており、ニンテンドーDSの桃太郎電鉄を4人で遊ぶためにはソフトが4つ必要と聞いた時には「マジ潰れろ」と思ったものです。そしたら本当に消滅しちゃったんですけどね。。。
話を戻します。
『スターソルジャーR』はタイムスコアアタックしかないゲームなのですが、このタイムスコアアタックが本当に面白く、気がつくと平気で1時間以上プレイしてしまうスルメのような作品。結論、一度クリアしたら二度とやらないゲームを買うより、断然、元が取れるゲームといえるでしょう。
ひと言でいうと、「初代『スターソルジャー』にもっとも近い操作感覚で、『ソルジャーブレイド』のタイムアタックの熱さを兼ね揃えたゲーム」です。
『スターソルジャー』の面白さって、ただ敵を倒す、ただ地形を破壊する、のではなく、一番高い得点を出せるように自分なりのシナリオを構築していく点だと思います。思い描いたシナリオ通りにプレイしようと思っても、ちょっとしたミスで点数を取り損ねる。そこからいかに立て直すかを考える。そういったメンタル面が試されるところが、実に競技ゲームであり、あの夏のキャラバンは白熱したのだと思います。
残念なことに、『スターソルジャー』以降は、カネコ制作による縦スクロール版エアバスターみたいな『スーパースターソルジャー』を筆頭に、派手な武器が増え、やれることも多くなり、それはそれで面白かったのですが、初代『スターソルジャー』のシンプルな「らしさ」は失われていったように思われます。
(スーパースターソルジャー)
(ファイナルソルジャー)
(ソルジャーブレイド)
対する『スターソルジャーR』は、武器はメインショットのみ。あとできることは、スピードを三段階に変えられることくらい。いやー、とてもシンプルです。
画面に登場する敵と地上の建造物をどのように効率的に破壊し、ラザロなど特定の倒し方をすると高得点がもらえる敵を倒しやすい場所で出現させるか。できることがシンプルだからこそ、強力な武器によるゴリ押しができず、自機の操作が得点獲得に大きく関わっていく。
結果、描けるシナリオの幅も広がっていく。そう、攻略に深みが出るのです。
プレイしての感想は、シリーズの中でもっとも初代『スターソルジャー』の面白さを引き継いだ作品ではないか、ということ。
ハドソンが解散した今、著作権管理をしているコナミがこの作品を何らかのカタチで再リリースするとは考えにくいです。だからこそ、資料的な価値の意味も含めて、ぜひ、ダウンロードしておいていただきたいと思います。
(高橋名人によるスターソルジャーRプレイ動画、さすがです)