【筋肉発掘】 『超兄貴』――OH!マッチョダンディ!昔から憧れてました!

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人間は裏切るが、筋肉は裏切らない。昔、先輩から教わった言葉だ。PCエンジン唯一といえるこの筋肉シューティングもまた、ユーザーの期待を裏切らなかった。そんな『超兄貴』巷では「バカゲー」として紹介されることが多い。しかし、それはあまりにも無思考な筋肉バカのレビューといえるだろう。人間にだって600を超える筋肉があるのだ。どんな筋肉か、きちんと見極める必要がある。

さあ、今宵も、きちんとウォーミングアップをして、ほどよく筋肉をいじめ抜き、ともに極上のプロテインを味わおうではないか――。




ブログ代表
こんばんわ、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。

今回発掘した作品は、1992年12月25日のクリスマスに、日本コンピュータシステム(メサイヤ)から発売されたPCエンジンSUPER CD-rom2用シューティングゲーム『超兄貴』。ゲーム全編にわたって筋肉が画面を埋め尽くすすごく変なゲーム(ほめ言葉)です。

超兄貴って、どんなゲーム?
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ゲーム開始直後からはじまるストーリーを紹介するオープニングムービーで、このゲームのすべてが分かってしまいます。

超兄貴02

<ストーリー>
大銀河ボディビルコンテスト10連覇を果たした、ビルダー星の帝王ボ帝ビルにも不安があった。母星の残有プロテインが底をつき始めたのだ。筋肉こそ最高の美徳とする文化のため、近隣の惑星は無差別侵攻を受け、ビルダー軍の支配下の下、プロテイン発掘プラントを作らされていた。この様子を展開で見ていたイダテンとベンテンは、これをよしとせず、行動を開始する。イダテンとベンテンの2人は、ビルダー軍に侵略された惑星の王子、アドンとサムソンを救出。彼らとともに侵攻を受けた星を巡り、ビルダー軍を駆逐しつつ、ビルダー星を目指した。

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これ以上でも、これ以下でもありません。

たったひと言で、ジノークは生まれ変わった
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言霊(ことだま)という言葉があります。
「言葉にはチカラが宿っている」という考えかたで、森羅万象はすべて言葉によって形成されているとも言われているもの。『超兄貴』は、まさに言霊が生んだ奇跡のシューティングゲームなのです。

もともとは、メガドライブで発売された存在が地味だけどなかなかいいシューティングゲーム『ジノーク』の移植版として開発が進められていました。しかし、『ジノーク』は本当にいいゲームなのですが、ただ移植しただけでは、メガドライブ同様に不発に終わる売上になりかねません。なんとか、なんとかいい方法はないか。スタッフは全員悩み続けていたと言います。

そんなある日、スタッフの頭に1つの言葉がおりてきました。それが――「超兄貴」。

このひと言によって、これまでの停滞がウソのように動き始めました。フツウのシューティングっぽい音楽ばかりあげてきた音楽担当の葉山宏治さんからは、アタマがおかしい(ほめ言葉)、およそシューティングゲームとは思えない曲が次々と生まれ、その曲を聞いたグラフィッカーたちは、アタマがおかしい(ほめ言葉)としか思えない背景や敵を次々と生み出していったとか。それに負けじと、生まれたストーリーが上記の常軌を逸したあのストーリー。気がつくと、『ジノーク』なんてどこに見えなくなっていて、デモ画面からは「ドイツ!ドイツ!ジャーマン!」というBGMが流れていたのでした。

ところが、「『超兄貴』はさすがにいかんだろう」という日本コンピュータシステムの経営層の判断により、タイトルは差し替えられることに。『超羅漢マッチョシューター』に変更させられてしまいます。その報告を聞いて、一気にテンションがガタ落ちする開発チーム。これを良しとせず、開発チームは社内クーデターを起こして『超兄貴』というタイトルをとり戻した…という話が、昔のPCエンジンFANに載っていましたとさ。

初代『超兄貴』は名作!あとはちょっと…
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声を大にして言いたいのは、今回紹介するこの『超兄貴』と、後に発売されるさまざまなシリーズ作品はまったく別物ということです。

初代のメインの開発はWINDS(美食戦隊薔薇野郎を作ったところ)が担当していたはずですが、続編の『愛・超兄貴』からは別のチームが開発を担当しています。初代の良さがまったく引き継がれていません。初代『超兄貴』は、センスがぶっ飛んでいるものの、「筋肉を最高の美徳とする文化」という本作の世界観ときちんと向き合い、建物や敵に面妖なデザインが施されていました。大真面目に世界観で「笑い」を取ろうとしていたというか。一方、後の作品は、ふざけたネタや安易な下ネタ・ホモネタに走る傾向が目立ちます。それらと一緒にしてはダメなのです。

初代『超兄貴』は、シューティングゲームとしては、そんなに出来がいいものではありません。なん
というか、全体的に大味なので、シューティング真剣士からすると「なんじゃこりゃ?」という作りでしょう。しかし、それでいいのです。

本作の良さは、真剣にならなくても楽しめるシューティングというところなのですから。ぶっちゃけ、ボタン押しで溜め続けて放つ「メンズビーム」を適当に放っていれば、なんかクリアできちゃうゲームなんです。でも、グラフィックや音楽がセンスがおかしすぎて(ほめ言葉)、ついつい、何度もプレイしちゃうんですよ。

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あらためて、『超兄貴』を通しでプレイしてみましたが、独特の雰囲気を持っている作品ですね。他のシリーズ作品とはひと味違います。「筋肉×兄貴」というのが、こんなにも面白いなんて不思議です。それとも1992年という時期の日本は、筋肉と兄貴を求めていたのでしょうか。なんかよく分からない結論になりそうですが、1つだけ言える確かなことは、

身体、鍛えなくちゃ、アニキには、なれないよ

ということですね。

超兄貴30

 

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