【名作発掘】『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』――400年の熟成で究極進化!闇の貴公子アルカード爆誕と生まれ変わる悪魔城ドラキュラ!

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、1997年3月にコナミコンピュータエンタテインメント東京からプレイステーション用アクションRPGとして発売された『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』。後にシリーズのメインジャンルとなっていく悪魔城探索型アクションRPGの方向性を作った第一作目にして最高傑作といわれる作品です。

さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしていこう――。

『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』とは

ひと言でいえば、「これまでの悪魔城ドラキュラシリーズが2Dアクションゲームとして構築してきた独特のゴシック的異世界観を活かした、『メトロイド』のような悪魔城探索型アクションRPG」です。『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』と同じリヒター・ベルモンドの時代の物語であり、物語としては直接的な続編で、前作から5年後の物語、リヒター・ベルモンド、マリア・ラーネッドも再登場します。

これはテストに出るのできちんと覚えておいて欲しいのですが、悪魔城ドラキュラシリーズでは、魔王ドラキュラ伯爵が約100年周期で復活を果たします。そしてそれと戦うのはその時代のベルモンド一族、というのが大まかな決まり事です。で、1つの時代の戦いが二部構成になってゲーム化されており、本作はリヒター・ベルモンドの時代二部作の後編に位置します。

しかし、『悪魔城ドラキュラ』『ドラキュラII 呪いの封印』、『ドラキュラ伝説』『ドラキュラ伝説II』といった、これまでのベルモンド一族の戦いと大きく異なる点は、『血の輪廻』でドラキュラを倒したはずのリヒター・ベルモンドが闇に心を奪われて、悪魔城を復活させた“敵”として登場すること。そして、そんな異常事態の収束のために立ち上がった男が、名作『悪魔城伝説』で登場し、「ドラキュラの息子」というなかなか良い設定にも関わらず、サリーちゃんのパパみたいなイラストの髪型と、カッコ悪い前進タイツみたいなドット絵、撃たれ弱く使いづらいキャラ性能によって多くのプレーヤーに疎まれ、主人公に抜擢された『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』もイロモノ扱いだった不遇のハーフパンパイア、アドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュになったことです。

ちなみに、アドリアン君が名乗っている「アルカード」は、父親であるドラキュラ伯爵に対する反目の意志であり、「DRACULA」の綴りを逆にした「ALUCARD」から来ているものなので、スペルに悩んだ時はぜひ参考にしてみてください。

『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』のストーリー

舞台は1797年。あれから5年。ドラキュラ伯爵は滅び去り、悪魔城も消滅した。すべては終わったはず…。しかし、もう決して覚めるはずのない眠りから目覚めた男がいた。彼の名はアルカード。かつて、ラルフ・C・ベルモンドとともに父ドラキュラと戦ったアドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュその人だった。彼は感じた。あってはならない悪魔城が再びよみがえっていることを。何か得体のしれないことが起こっている。胸騒ぎを覚えたアルカードは単身悪魔城へ向かう。

そこで彼は一人の少女と出会った。彼女は成長したマリア・ラーネッド。リヒターの養女となった彼女だが、ある日突然、姿を消したリヒターを追ってこの城の存在を知ったという。そんな二人の前に城の主が姿を現した。それはリヒター・ベルモンド。戦いに取りつかれたリヒターは、永遠に戦いの中に身を置けるように、悪魔城を支配し、ドラキュラ復活を目論んでいたのだ。一体、彼の身に何が起きたのか。空に浮かぶ月だけが真実を知る…。

『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』の魅力

本作は、とにかく主人公のアルカードの一挙手一投足がカッコよく、動かしていて楽しいことに尽きます。何しろハーフバンパイアですから、動けば残像が残り、飛び上がれば二段ジャンプはできるし、マントがふわりと翻る。うん、カッコイイ。武器も「剣」が主流となって、多少ダメージを受けても場内にいくつもあるセーブポイントに行けば全回複。アクションが苦手でも経験値を貯めてレベルを上げればなんとかなるゲームデザインによって、どことなく玄人以外お断り的な雰囲気が漂うこれまでの『悪魔城ドラキュラ』とは異なり、多くのライトユーザーに門戸を開いた作品になっていました。

主人公アルカードは、ゲームスタート時は父ドラキュラに匹敵する魔力と強力な武器を持っているのですが、ドラキュラの腹心である死神に「オイタは困りますな」と武器防具と力をすべて奪われてしまうのでした。そこで、地道にレベルを上げて、悪魔城内をまわり、悪魔城を復活させた元凶を探していく…という展開になります。

城内は、比較的自由に動き回れるのですが、現時点でのアルカードの能力では行けない箇所が何箇所が伺えます。例えば、天井に空いている上のフロアに行ける穴、ジャンプでは届かない床など。これらは場内に散らばっている「魔導器」というアルカードの能力を復活させるアイテムを回収することで、大ジャンプができるようになったり、二段ジャンプができるようになったり、コウモリに姿を変えて空を飛んだり、霧に姿を変えて格子の間をすり抜けられる能力を駆使することで、先に進めるようになるのです。

この展開が実に『メトロイド』的なのですが、ぶっちゃけ、個人的には『メトロイド』よりも世界観とアイテム効果と演出によって、本作のほうが面白さ(ゲーム的カタルシス)が分かりやすくなっている気がします。その象徴が、各エリアから先に進むために絶対に通る箇所に配置されている、ボス戦や登場人物との会話シーンです。

前述した序盤の死神とアルカードの対話では、ドラキュラの腹心である死神はアルカードのことを知っており、ドラキュラの息子であるアルカードを攻撃できないし、その力ゆえに戦ったら自分も無傷では済まないことを知っている上での駆け引きがなされます。中盤で登場する図書館の主は、アルカードから「爺」と呼ばれる旧知の仲であり、ドラキュラに忠誠を誓っているため表面上は敵対するアルカードに協力できないが、お金次第では力を貸すのはやぶさかではないしたたかさがいい感じ。マリアとの対話では、お互いが認識しているベルモンドが「ラルフ」と「リヒター」と異なっている様子が描かれます。こういった演出が、長丁場となる悪魔城探索のアクセントとなっており、プレーヤーの「先に進みたい!」という思いを形成しているんですね。

悪魔城はかなり広く、そのすべてを探索するのは結構骨が折れます。しかし、悪魔城の深淵にある特殊アイテムを持って、ラスボスであるリヒター戦に臨むと、この事件のもう1つの真実が見えてきて、もう1つの悪魔城「逆さドラキュラ城」が出現します。これはこれまで探索してきた悪魔城とまったく同じMAPなのですが上下が逆になっており、登場モンスターが強力になっており、魔導器をフル活用しないとクリアできないという、チャンピオンシップ月下の夜想曲とかアドバンスド月下の夜想曲といった内容。しかもこれはオマケではなく、ムービーまで用意されているゲーム本編であり、その最深部には本当のラスボスが待ち構えているのでした。

悪魔城探索型第一作目にして、このボリュームと完成度。さまざまな武器を用いた攻略の幅広さと的が落としていくアイテム収集といったやり込み度。発売から20年以上経っていますが、今遊んでも充分面白い傑作だと思います。

あとは、ドラキュラの息子という設定を活かして、「ドラキュラとの因縁に決着をつける」というストーリーは良かったし、こうしてついたはずの決着がつけられておらず、ドラキュラの復活の自身の意志ではなく、「魔王」という役割を与えられて利用されているだけというこの後のシリーズのストーリーにも関わってくる点も、本作の魅力ではないでしょうか。

『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』のハイライト

レトロゲームとしての『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』

本作で描かれている悪魔城は、これまでのシリーズで描かれてきた悪魔城ドラキュラの総集編というべきものなんですね。残念ながらすべてのシリーズ作品の敵やステージやギミックが登場しているわけではありませんが、かなり多くのものがネタとして登場しています。

初代『悪魔城ドラキュラ』から登場している「正面玄関」「空中庭園」「地下道」「人体実験室」「時計塔」はもちろん、『悪魔城伝説』の「塔」や「中庭」、X68000版『悪魔城ドラキュラ』の「氷の洞窟」「人形館」「図書室」「礼拝堂」など、どこかで見た悪魔城と初めて見る悪魔城が上手く融合されています。

個人的に驚いたのは、『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』からのネタも結構多いということですね。コミカルタッチに描かれた原作キャラクターたちは雰囲気に合わせてデザインがリファインされていて、それだけでも結構ウハウハなのですが、『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』のラスボスであるガラモスまでもすごく格好よくなって登場していることを始めて知った時、俺は思わずテレビの前でスタンディングオベーションしてしまいました。

ドットで描いたという点も良いですね。プレイステーションはポリゴンに強いということで当時発売されたゲームの多くがポリゴンで描かれましたが、やはりPS1のポリゴン描画技術はまだまだだった時期であり、ポリゴンに寄せた作品は見映えが悪かったものが多かったです。本作は、過去作の雰囲気を踏襲する目的もあったと推測されますが、ゲーム中のほとんどのものをドットで表現し、一部だけをポリゴンにしたことで、とても見映えのいい、これまで培ってきたグラフイックノウハウを活かした作品になったと思います。

『メトロイド』に寄せた作品ではあるのですが、コナミはMSX版『グーニーズ』『ガリウスの迷宮』、ファミコン版『グーニーズ2』などで、広大なMAPをアイテムを駆使して先に進んでいくゲームを作ってきた歴史もあるわけで。そういう意味では、コナミらしい系譜にある作品なんだなあという印象もあります。

このゲームで遊ぶ方法

現行機で手軽に遊ぶには、Playstation4のダウンロード専用ソフト『悪魔城ドラキュラXセレクション 月下の夜想曲&血の輪廻』をご購入されるのがオススメです。こちらは、『血の輪廻』と物語の続編である『月下の夜想曲』の2本がセットになっています。

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