『AYA サイキック・ディテクティブ・シリーズvol.3』――アダルティックで、サイコな、マインドダイブADV。

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、1992年11月にデータウエストから発売されたPCエンジンSUPER CD-rom2用アドベンチャーゲーム『AYA(アヤ)』。同社が、FM TOWNSやPC-9821といったパソコンで展開していたサイキック・ディテクティブ・シリーズというアドベンチャゲームシリーズの3作目の移植作となります。

魅力は、アダルトでサイコな作風

本作をはじめ、とするサイキック・ディテクティブ・シリーズ の魅力は、アダルトな探偵小説のようなテキストと音楽、そしてサイコな心証描写です。

主人公の降矢木和哉(ふりやぎかずや)は、人間の心にマインドダイブする能力を持つサイコアナリスト。この能力を使うことで、相手の心と波長を合わせ、深層心理が創り出す世界に入り込み、相手の本心を探ったり、トラウマ克服の手助けをすることができるのです。しかし、一歩間違えると、相手の心に飲まれてしまい、自分が廃人になってしまうリスクもある危険な仕事なのでした。

このような仕事をしているため、 降矢木のところに舞い込んでくる依頼は、精神的な悩みを抱えたフツウではない仕事ばかり。そして、マインドダイブした先の世界は、現実とはちょっと違うサイコな展開が待っており、アタマのおかしい人間が登場したり、グロテスクでエロティックな展開になったり、独特の雰囲気を漂わせているADVとなっています。

ペンダントを使って、催眠状態にしてからマインドダイブだ!

『AYA』って、どんな話

すべてはあのノックから始まった――。
事務所にやってきた同業の桐生は、降矢木にうまい仕事の話があると持ちかけてくる。それは、「とある地方都市の屋敷に住んでいる老人の胸に腫瘍があるかどうかを確かめてくるだけで大金がもらえる」というもの。怪しい話と思いつつも、金銭的な事情で仕事を引き受けることにした 降矢木は、恋人の森崎梨絵奈(もりさきりえな)にしばしの別れを告げるとともに、 梨絵奈の誕生日までには帰ってくると約束する。

例の仕事を滞りなく済ませた 降矢木だったが、帰ってくると梨絵奈が友人と会う約束をしたまま失踪していることを知る。梨絵奈はどこに行ってしまったのか。同じころ、街から姿を消す桐生。警察が調べても過去が分からない梨絵奈。交通事故の偽装されて消されそうになる友人。日本政財界を裏から操っている謎の組織。そして、降矢木はこの事件の中で、かつて必死に救おうとして救えなかった恋人、真行寺彩と再会を果たす。

マインドダイブの果て、暗黒世界の彼方で彩の呪縛される日々。これは一体、誰の心の中の風景なのか。特A級サイコアナリストだった降矢木の最大のトラウマとなった事件の全貌が、今、明かされる。

『AYA』って、こんなゲーム

オーソドックスなテキストADVなのですが、特筆すべきは、要所要所でキャラクターが音声付きでしゃべり、キャラクターがアニメーションをするという点です。今となっては、ただのローテクでしかないのですが、当時としては、テキスト以外の表現手法が入ったゲームはとても珍しいものでした。特に、本作の場合は、アダルティックな部分かサイコな部分が音声付きアニメーションするため、目が離せません(笑)。

ただ、本作はもともとFM TOWNSやPC-9821といったパソコン用ADVとして作られていたため、BGMもCDから生音を流していたんですね。PCエンジンではPSG音源になっており、またグラフィックもずっと粗くなっており、それはハード性能上仕方がないことなのですが、パワーダウンは否めません。何が言いたいかというと、本作を初めてプレイすると「ボリュームが少ないADV」という印象を抱かれる可能性があります。『SNATCHER』と比べると本当にすぐに終わってしまうのですが、『コブラ 黒竜王の伝説』と比べると同じくらい。なので、ドラマ『世にも奇妙な物語』を見るように、短編を楽しむという気持ちで臨んでいただければと幸いです。

最初にも言いましたが、本作の魅力は、 アダルトな探偵小説のようなテキストと音楽、そしてサイコな心証描写です。 近年のゲームではなかなか味わうことができない独特の世界観のある作品。こういう作風と出会えるというのもレトロゲーム発掘のいいところ。興味が湧いた方はぜひプレイしてみてください。
 

みなさんの感想

■半袖さん
メガCD版もありませんでしたっけ?小学生だった当時、雑誌の紹介記事が怖くて目次を確認して飛ばしてた記憶が‥

ジョーンズ:
メガCD版も出ていましたね。俺、そっちは持っていないのですが。小学生には少しシゲキが強すぎる内容かもしれませんね(笑)

Syabuさん
>BGMもCDから生音を流していたんですね。

こんにちは。TOWNS版はFM音源でBGMが流れていましたよ。シリーズを通してボーナストラックとしてアレンジバージョンとして収録されていてエンディング(スタッフロール)のみCD音源で再生されたりされました。

ジョーンズ:
あれはFM音源でしたか。正しい情報をありがとうございます!

アカツキヒャクシキさん
独特の雰囲気のあるゲームでした。言い回し等も感覚的に嫌だなーと思うような表現だったと。シリーズ通しておちも衝撃的でした。

ジョーンズ:
うつ、うらやましい。実は、出ていたPCがPCだったのと、Windows版移植を見逃してしまったため、ラストを知らないのですよ(涙)


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