【良作発掘】『武装刑事サイバークロス』(PCエンジン)――PCエンジンに降り立った、特撮ヒーロー版のニンジャウォーリアーズだ!

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、1989年6月23日にFACEよりPCエンジン用アクションゲームとして発売された『武装刑事サイバークロス』。メタルヒーローシリーズといわれる『宇宙刑事ギャバン』『宇宙刑事シャリバン』への愛と、タイトーの名作ACT『ニンジャウォーリアーズ』へのオマージュにあふれた良作です。

今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を、掘り起こしてみよう――。

『武装刑事サイバークロス』のストーリー

バイオテクノロジーを悪用し、自らの惑星を追放された悪の天才科学者Dr.ノズミー。彼はその技術を用いて、地球に住む昆虫を巨大化させたバイオ怪人を製造。自らの軍隊をつくり出し、密かに地球侵略を開始していた。その動きを察知した宇宙警察機構は、宇宙の知的生命体と接触していない未開の惑星である地球の状況を配慮し、1人の武装刑事サイバークロスを送り込んだ。行け、サイバークロス!ノズミーの野望を打ち砕くのだ!

主題歌サイバークロスのテーマ

1.
銀河の向こうから 僕らのこの星の 平和を守るために
迫りくるノズミー 奴らの野望を 打ち砕くために
行くぞ、サイバークロス!
うなれ、必殺スピンキック!
決めろ、正義のパワーパンチ!

2.
銀河の向こうから 僕らのこの星の 平和を守るために
思い出すのは懐かしいあの日 青く輝く星 奴らに渡すな
行くぞ、サイバークロス!
ほえろ、マグナムショット!
ひかれ、正義のブルークロス!

(間奏)

3.
銀河の向こうから 僕らのこの星の 平和を守るために
奴らの魔の手から この星守るぞ 熱く燃える日々 すべてをかけても
行くぞ、サイバークロス!
ひきさけ、炎のライトブレード!
決めろ、正義のレッドクロス!

『武装刑事サイバークロス』とは

ひと言でいうと、「宇宙刑事シャリバンっぽい主人公が活躍する、プレイ感覚がニンジャウォーリアーズによく似ているアクションゲーム」です。たぶん、制作者は、『宇宙刑事ギャバン』と『宇宙刑事シャリバン』と『ニンジャウォーリアーズ』が大好き。なぜなら、プレイしていると、作品への愛情がビンビン伝わってくるからです。

『ニンジャウォーリアーズ』は、サイボーグ忍者が迫りくる敵の軍団を歩きながらバッサバッサとクナイで切り裂いていき、ダメージを受けると服が破れてメカっぽいところが見えてくる…というゲームでした。本作『武装刑事サイバークロス』は、ある意味それとは逆で、主人公が弱い人間の姿でスタートします。
 

各ステージでは、宇宙警察機構からの支援機としてキャリアーという飛行ユニットがアイテムをサイバークロスのもとに届けに来ます。サイバークロスはなぜかそのキャリアーをぶっ壊して、中からアイテムを回収していく…という流れ。熱血漢は手が早いのかもしれません。そんなアイテムの中でパワーユニットを取ると、サイバークロスは武装刑事に変身することができるのです。

それでは、その変身プロセスを解説しよう。
 

武装刑事サイバークロスが、コンバットスーツを装着する時間は、わずか0.05秒に過ぎない。パワーユニットを回収し、「変身!」と唱えると、宇宙空間に待機させている超次元高速機がサイバークロスの 音声を確認。「了解!コンバットスーツ、転送シマス!」と、粒子状になったコンバットスーツを転送。これによって、サイバークロスはわずかな時間で戦闘モードに入ることができるのだ。
 

しかし、サイバークロスの変身はこれだけではない。コンバットスーツ状態で、「赤」「青」「緑」のパワーユニットを取得することで、二段階目の変身が可能となるのだ。それではそのプロセスを解説しよう。
 

パワーユニットを回収すると、 宇宙空間に待機させている超次元高速機が状況を確認。グランドバースのソーラーシステムにスパークする。増幅された太陽エネルギーは、それぞれのパワーユニット色のソーラーメタルに転換され、サイバークロスに装着される!その時間はわずか1ミリ秒に満たない。ゆえに、サイバークロスはすぐに戦闘モードに入ることができるのだ。

「赤」はサンブレードという光の剣を使うことができ、これは上段・中断・下段のすべての敵に対応することができる。「青」の特殊武器はスターキャノン。遠方の敵にも攻撃することが可能だ。「緑」のムーンブーメランは、ぶっちゃけ、あんまり使えないハズレなので注意が必要だ。
 

コンバットスーツ状態のもう1つの利点は、チャージ攻撃が使えることだ。攻撃ボタンを長く押していることで、パワーが蓄積されていき、サイバークロスの場合、必殺スピンキックをくり出すことができる。二段階変身の時は、それぞれの特殊武器がパワーアップするぞ。

しかし、ダメージの受けすぎには注意が必要だ。二段階目のパワーアップは画面右下の星の数だけダメージを受けてしまうと変身が解けてしまう。さらに、画面左下のライフゲージの赤いゲージまでダメージを受けると、コンバットスーツが解除されてしまう。人間の姿のサイバークロスは、半分しか力を発揮することができない。つまり、ノズミーの軍団は2倍の力を持つことと同じ。マクー空間に引きずり込まれた並のピンチになってしまうだ。
 

場合によっては、生身の人間でノズミーのボス怪人たちと戦わなければならないという状況にも!(ひーっ)
 

『武装刑事サイバークロス』の戦いの日々

ゲームスタート!サイバークロスの孤独な戦いがはじまる!孤独だっていいじゃないか、いいじゃないか。夢があれば。
キャリアーを破壊したらパワーユニットが出てきたぞ。ヘイ、ボーイ!空を見ろ!うつむかないでさ!
増幅された太陽エネルギーは、それぞれのパワーユニット色のソーラーメタルに転換され、サイバークロスに装着される!その時間はわずか1ミリ秒に満たない。
上ボタンを押した状態でジャンプをすると上のフロアに移動可能に。プレイしているうちにナムコの『ローリングサンダー』っぽいことに気がついたぜ。
ハエ兵による空爆攻撃。慣れれば、避けるのは難しくない。好きな言葉は、男、勇気、輝き、力、強さ、優しさ。
ステージの中盤では、ノズミーの幹部・女将軍が、現場にやってきて、新しく登場する敵による波状攻撃を指揮してくるぞ。
二段階変身でスターシールドを装着。スターキャノンで攻撃だ。覚えておけ。強い奴ほど笑顔は優しい。だって強さは愛だもの。
各ステージの最後まで行きつくと、ノズミーの幹部が再び出てきて、ボス怪人を召喚してくるぞ。握った拳は、誰かの幸せ、守るためのものだ。
最初のボス怪人は、カエルバーナー。強靭な脚力で画面中を飛び回り、近づこうとすると、強力な火炎放射を放ってくる。
ところが、スターシールドを装着した状態でスターキャノンを遠方から撃ち続けていたら、カンタンに倒すことが可能だ。ノズミーの怪人には必ず弱点がある。
ステージ2は夕焼けの公園だ。爆撃してくるハエ兵の数も増えてきて、空高く飛んで空中戦で倒していかないと、キリがなくなってくるぞ。
新たな敵、リングワーム。丸まって、すごい速さで地面を転がってくる。コンバットスーツがある時は一撃で倒せるが、生身だと結構つらいので注意。
アリ兵は、地面から突如現れてサイバークロスに攻撃してくるぞ。しゃがんで下段パンチで確実に倒していこう。
ノズミー軍団の攻撃はどんどん激しさを増していく。倒れたら立ち上がれ。前よりも強くなれ。それがこのゲームの神髄だ。
ステージ2のボス怪人はイカロケット。すばやい動きで空中を飛びまわり、サイバークロスに体当たりを食らわれてくるぞ。
ステージ3は夜の港。パワーアップはステージを持ち越していくことが可能。やられたら返信できない負の連鎖…といった展開は『レインボーマン』に通じるかも。
バッタ兵は、ピョンピョン飛んでくるので攻撃を当てにくい。また。遠方からいつもと違う動きで突っ込んでくる亜種(見分けがつかない)もいるので注意。
倉庫の中では、ベルトコンベアーで運ばれているコンテナに当たるダメージを受ける。それでも、サイバークロスは前に進まなければならない。
倉庫の屋上にたどり着くと、いつもの同じく幹部の女将軍が待ち受けている。しかし、様子がヘンだ。ボス怪人が現れない。ま、まさか…!
たび重なる失敗の責任を取るため、女将軍自らがサイバークロスの前に立ちはだかる。その正体はビームラビット!ビーム攻撃と脚力を活かしたキックで攻撃してくるぞ。
まだまだノズミーの軍団との戦いはつづく。がんばれ、武装刑事サイバークロス。戦え、サイバークロス。僕らの平和を守るために。
ちなみに、タイトル画面でしばらく待っていると、テーマソングのカラオケモードが始まります。

まとめ

『武装刑事サイバークロス』は、初見でどうにかなるアクションゲームではありません。しかし、次に敵がどういう攻撃をくり出してくるかが分かっていれば、対処はそんなに難しくありません。宇宙刑事シャリバンのEDテーマの歌詞にありますが、「倒れたら立ち上がれ、前よりも強くなれ」。まさに、これを地でいくゲームといえるでしょう。

メタルヒーローシリーズからインスパイアを受けたゲームはいくつかありますが、その中で、変身が解ける、弱くなっても苦戦はするもののなんとか戦っていけるという、「宇宙刑事のピンチパートがアツい」というところを堪能できる作品として、個人的にイチ押ししたい作品です。

こういう演出面に凝ったファミコンにはないゲームがあるところが、pcエンジンの面白さだと思う今日この頃でございます。
 
 
 

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