【名作発掘】『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』――シリーズ10(X)作品目!PCエンジンでドラキュラ再誕!

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そして時は動き出す…。
ヒーローの名は、リヒター=ベルモンド!
 


古き良き時代――。人々は繁栄と平和のみをむさぼり続け、「おそらくこの先も不安な日々は来ない」、そう誰もが思ったに違いなかった。しかし、繁栄と平和の裏には、必ず邪悪なる者がいる。人々の繁栄を拒み、平和を堕落という。そして、闇の力を蘇らせ、堕落したこの世を創世し直そうとする者が集まった。いずれも笑みを浮かべて、この先の創世に期待を膨らませているのである。百年の後、再び邪悪なる者が復活した。その者はコウモリに、狼に、そして霧に姿を変え、主に夜を好んで行動する。若い女性の血を吸い、永遠の命を保っている者。悪魔城の城主、邪心の神、ドラキュラ伯爵の復活であった。

さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を紐解いてみよう――。

※2018年1月2日に加筆修正






ブログ代表
こんばんわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

今回発掘したのは、1993年にコナミがPCエンジンSUPER CD-rom2で発売した 『悪魔城ドラキュラX 血の輪<ロンド>廻』 です。この作品は、今日まで続くドラキュラシリーズにおいて、1、2位を争う傑作なのは周知の事実ですが、残念ながらネット上の情報では「ビジュアルが凄い」「BGMのアレンジがイカス」といったコアのファン向けのアプローチが多いです。

今回の記事では、『血の輪廻』がいかに凄い作品なのか、今プレイするにあたってこの作品とどう立ち会うべきかについて、お話ししていきたいと思います。

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charrich脈動するドラキュラの血統、その兄弟たち!
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1990年に発売されたスーパーファミコン版『悪魔城ドラキュラ』から数年間、ドラキュラシリーズは発売されることなく、沈黙を守りつづけていました。そのため、シモン・ベルモンドとドラキュラ伯爵の戦いの行方は、スーパーファミコン版をもってして完結したかのようにも思えていたのです。ところがこの当時、水面下では複数の新作ドラキュラの開発プロジェクトが動いていました。

X68000向けPCエンジン向けメガドライブ向けの3つ。

それぞれのハードで別の作品をリリースし、新旧含めてドラキュラのファンを獲得する。それが、コナミの出した戦略だったのでしょう。

『X68000版悪魔城ドラキュラ』は初代悪魔城ドラキュラの再解釈として、『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』はシモンの次の世代の物語を、『バンパイアキラー』は近代を舞台とした最大規模の戦いを。

そして恐ろしいことに、この三作はすべて“名作”です。今日までドラキュラシリーズが続いてきたシリーズの原動力を与えたのは、この3作品といっても過言ではないでしょう。


▼いずれも高値で取引されるほどの人気作▼
 



charrich“X”に秘められた、時計の針を進めるという覚悟!
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『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』は、初代『悪魔城ドラキュラ』のシモン・ベルモンドの時代から約一世紀後。次のベルモンド一族とドラキュラの戦いという時系列の作品です。

ゆえに、PCエンジン版開発チームに課せられたのは、「シモン・ベルモンドの次の世代にふさわしい、新しい悪魔城ドラキュラをつくる」ということだったのでしょう。


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時間軸は、シモン・ベルモンドの100年後、次のドラキュラ復活の物語。それは、シリーズの時計の針を初めて進めると同時に、「ユーザーが納得するNEXT ドラキュラ」を作らなければならないという十字架を背負うこと。偉大なる初代を正攻法で超えるという選択といったところでしょうか。


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では、どのように作品をパワーアップさせるべきなのか。

これは非常に難しい問題だったと思います。ユーザーが納得する正統NEXTドラキュラとは、「『悪魔城伝説』を超えること」と同義といえるからです。

無闇にプレイキャラクターやステージ数を増やせばいいというわけではありません。なぜならば、それはすでに『悪魔城伝説』が通った道。そして、新しいドラキュラは初代『悪魔城ドラキュラ』のエッセンスを踏襲しながら、続編であるパワーアップを果たさなければなりませんでした。

立ちはだかるファンの要望という名の高い障壁。しかし、それらを数々の課題をねじ伏せて産声をあげたのが『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』。ゆえに私は本作を名作として推したい。そして、あえて言いましょう、『悪魔城伝説』を超える作品だと。



charrich温故新!シリーズは新たな血を加えACTのその先へ!
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『血の輪廻』に与えられた使命は二つあった予測できます。

①悪魔城ドラキュラシリーズのファンを呼び戻すこと
②新しい悪魔城ドラキュラを創りだすこと

この至上命題を遂行するにあたり、『血の輪廻』では以下のような施策が講じられたと推測できます。

①に対しては、「過去シリーズへのオマージュを徹底する」

本作は過去シリーズのファンはニヤケ笑いが止まらないほど過去シリーズへの愛にあふれる演出や仕掛けが満載です。

ステージ1の「惨劇の故郷」ではさりげなく『ドラキュラII』の街が背景として使われていたり、ドラキュラ城入口でかかる「Vampire Killer(悪魔城ドラキュラ ステージ1BGM)」は『悪魔城伝説』でも同様の演出がありました。

ステージ6のボスラッシュでシャフトが呼び出す魔物たちは初代でシモンの行く手を阻んだ5体のボスたちですし、幽霊船・地下隋道・水道橋・時計塔・空中庭園といったお馴染みのステージは装いも新たに、主人公リヒター・ベルモンドの前に立ちはだかります。

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各ステージの色の使い方も秀逸です。ファミコンに比べるとPCエンジンは一画面で使える色数が格段に多くなっています。にもかかわらず、過去シリーズの雰囲気を再現するために、過去シリーズ同様に「黒」の使い方を意識したカラーデザインをこだわっている点は注目です。

このあたりは、後に別スタッフによって作られたSFC版『悪魔城ドラキュラXX』と比べると一目瞭然。もちろん、ハード性能の得意不得意はあるのですが、本作は初期三部作の美術を意識しているのは間違いないでしょう。


サンプル10悪魔城ドラキュラXXより


②に対しては、「ドラマ性のあるアクションというジャンルの開拓」

本作の特長というと、アニメ絵と声優による音声を咥えたビジュアルシーンについて語られることが多いですが、筆者に言わせればポイントはそこじゃない。各ステージに散りばめられたドラマティックな演出の数々です。

顕著なのは、ステージ0。

馬車で故郷へと急ぐリヒターの前に突如現れるドラキュラの腹心・DEATH(死神)!彼らは新たなベルモンドの戦士に語りかけます。

「そなたの力、試してしんぜよう…」。放たれる死神の一撃! それを聖鞭バンパイアキラーではね返すリヒター! まさに一触即発! 訪れる沈黙の中で対峙する両者! そして、DEATHはマントを翻し言うのです。「この次は、こうはいかぬぞ…ッ!」。そして、少しずつはるか後方に見えてくるドラキュラ城!

このオープニングを見て分かるとおり、『血の輪廻』はただ与えられたステージをクリアするだけのアクションではなく、戦う両者の長き因縁を感じさせるドラマ性を持つアクションゲームへと進化を遂げたのです。


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(死神が強襲してくるッ!)


ステージ’1のはるか湖の彼方に姿を現してからこちらに向かってくるサーペント! ステージ2のドラキュラ城城内でいきなり壁を壊して襲いかかるベヒーモス! 満月を背に人間からオオカミへと変身するワーウルフ! リヒターの進撃を遠方から監視する伯爵! このように例をあげればきりがありません。


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(画面下部に現れるサーペント!)


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(悪魔城正面玄関で、ベヒーモスが暴走!)


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(満月をバックに雄たけびをあげる狼男!)


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(沼地を進撃するマリア・ラーネッド!)


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(激流くだりの最中にも、敵の攻撃はつづく!)


「次のステージではどんなことが起きるか?何が待っているのか?」 そんな期待に胸を膨らませる…そう、この感覚はまさにディスクシステムで『悪魔城ドラキュラ』をプレイした時に感じたもの。これこそ、本作が正当続編にふさわしい何よりの証ではないでしょうか。



charrichゲームの職人コナミの匠の業(わざ)を見た!
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『悪魔城伝説』に比べて本作はボリュームダウンしています。プレイキャラクターは、リヒター・ベルモンドとマリア・ラーネッドの二人。ステージは7まで(ただし、ステージ3、4、5には裏面が存在する)。

にもかかわらず、『悪魔城伝説』に見劣りしないのは、細部まで丁寧に作られたゲーム職人の業によるもの。背景グラフィックの描き込みはPCエンジン史上トップクラス。ステージクリアは難しくないがノーダメージクリアは手ごたえがある絶妙なゲームバランス。歴代メインテーマのアレンジを含めたCD音源による名曲の数々…。素晴らしいです。


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(ホラーとファンタジーの融合。この感じこそドラキュラよ!)



charrich続編への伏線と、ベルモンド一族敗北の物語!
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ドラキュラは三段階の変身
をします。『悪魔城伝説』で明らかになったこの事実に対して、初代『悪魔城ドラキュラ』では二段階、その続編である『呪いの封印』で最終形態という裏づけもあります。

そして、『血の輪廻』ではドラキュラは二段階までしか変身しません。これはイコール、続編の示唆! そして、物語は4年後の『月下の夜想曲』へとつづくのです。

レトロゲームレイダースが本作を高く評価する理由の一つが、本作が“ベルモンド一族敗北の物語”であることです。

どのようにリヒターが負けるのかは、次回作『月下の夜想曲』で明らかになるわけですが、この驚愕の事実により、聖鞭バンパイアキラーはベルモンド一族の手を離れ、『バンパイアキラー』の主人公ジョニー・モリスの手に。さらに、姿を消したベルモンド一族のために『奪われた刻印』の対魔組織エクレシアが生まれることになります。


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「血の因縁は俺が絶つ。」

そう宣言したリヒター・ベルモンドは、最悪のカタチで脈々と続いてきたドラキュラとベルモンド一族の戦いに終止符を打ってしまいます。

しかし、これをリヒターの責任とするのは早計です。「ドラキュラ伯爵は百年に一度復活し、その魔力は復活するたびに強まっていく」。そう、『血の輪廻』の時点でドラキュラはベルモンド一族だけの手に負える存在ではなくなっていたと考えるべきでしょう。力を増していく闇の眷属に対抗する力が求められている時期に来ていたのです。


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そして、物語は続きます。

血塗られた戦いの歴史は新たな1ページを刻むため、やがて宿命の名の下に一人の男の眠りをさますことに。その者は、コウモリに、オオカミに、霧に姿を変え、主に夜の行動を好む。かつてラルフ・C・ベルモンドとともにドラキュラ討伐に加わった漆黒の貴公子。彼とパンパイアハンター・マリアとの出会いは何をもたらすのでしょうか。

夜空に浮かぶ月だけが真実を知っているのです。


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今、本作を遊ぶ方法は…
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一番手っ取り早い方法は、PSP版『悪魔城ドラキュラXクロニクル』の購入です。このソフトには、本作のPSPリメイク完全版とともに、PCエンジン版も収録。続編である『月下の夜想曲』も付いていてお得です。

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PSPの小さな画面で遊ぶのはもったいないので、PSVITAのPSストアでPSPゲームアーカイブ版(ダウンロード販売)で買うという方法がいいかもしれません。

▼個人的にはVITA TVがオススメです▼
  


▼PCエンジン版が言いかたはコチラ▼



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