【名作発掘】『ドラゴンクエスト』(ファミコン)――地味というなかれ!一人旅の危険とロマンと面白さを教えてくれる、そこはアレフガルド!

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、1986年5月にエニックスよりファミコン用RPGとして発売された『ドラゴンクエスト』。今日まで続くドラゴンクエストシリーズの記念すべき第一作目についてお話ししたいと思います。

さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしてみよう――。

『ドラゴンクエスト』とは

ひと言でいうと、1986年当時、まだ一部のパソコンでしか遊ばれていなかったコンピュータRPGの面白さをファミコンで楽しめるように企画されたゲームです。当時のファミコンでRPGと言えば『ドルアーガの塔』くらいしかなく、あの作品もアクション要素が強く、『ウルティマ』や『ウィザードリィ』のような、コマンド式の戦闘や経験値によるレベルアップという概念がまったくない子どもたちに、その面白さを伝える駆け渡しになるようにていねいに作られている点が特長といえるでしょう。エニックスはこの作品の前に『ポートピア連続殺人事件』という推理アドベンチャーゲームを発売しており、本作はその延長線上にある「主人公を動かせて戦闘があるアドベンチャーゲーム」のように見せようとしていたのではないかと思われます。なので、戦闘シーンに背景が描かれており、敵すらも戦うべき登場人物のように扱われていた(理解しやすいようにそう見せていた)のかなーと。実際、俺の周りにはそういう理解をしている子どもたちばかりでした。

本来、コンピュータRPGはパーティ制が標準だったりするのですが、本作ではそこはバッサリと切り捨て、勇者の一人旅にしています。欧米ではパーティ制が比較的理解されやすいのは、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のようなボードゲームやテーブルトークRPGが浸透していたからであり、日本で同じことをやるのは難しかったのかもしれませんね。そして、それは英断だったと思います。

『ドラゴンクエスト』のストーリー

いにしえの昔、ここアレフガルドの地は闇に包まれていました。しかし、伝説の勇者ロトが闇の支配者であった魔王を倒し、神から授かった光の玉で魔物たちを封じ込めたので、この地に平和が訪れたといわれています。

光の玉はアレフガルドを統治していたラルス1世の手に渡り、長い間、平和が続きました。

ところがラルス16世の頃、どこからともなく現れた悪の権化・竜王が城から光の玉を奪い、闇に閉ざしてしまったのです。そのため、世界は調和を失い、再び闇の時代がやってきました。地には魔物たちがあふれ、いく人もの旅人たちがその毒牙にかかりました。かつて旅人たちの目を楽しませていた美しい野原も、毒の沼に姿を変え、人々の行く手をはばみます。うわさでは、いくつもの町や村が、魔物たちにより、あとかたもなく滅ぼされたそうです。

「アレフガルドの地に再び平和を!」
竜王に戦いを挑んだ勇者たちは、誰一人として生きて帰ってきませんでした。

それから何年が過ぎたでしょうか。偉大なる予言者ムツヘタは言いました。「やがて、この地に、伝説の勇者ロトの血を引く者が現れる。その者が竜王を倒すであろう」と。

そう、伝説の勇者ロトの血を引く者、それがあなたです。この地に残る、勇者たちの伝説を拾い集めながら、見事、竜王を倒してください。あなたの冒険は、今、はじまったのです。

『ドラゴンクエスト』のダイジェスト

『ドラゴンクエスト』の魅力

『ドラゴンクエスト』の魅力は、一人旅をやり遂げる点だと思います。いまやRPGと言えば、パーティ制で仲間がいるのが当たり前。ゲームスタート時に主人公1人という状態があっても、ピンチにならないようにゲームバランスに“配慮”がされています。しかし、『ドラゴンクエスト』は鳥山明先生のかわいいタッチの絵とは裏腹に、ガチでプレーヤーを殺しに来ます。しかし、これを「前時代の難易度(笑)」と言って片付けてしまうのはもったいないこと。この生命の危険を感じるゲームバランスは、プレーヤーに真剣にゲームと向き合わせることと、「危ない!」と思ったら引くことを学ばせるためです。真剣にゲームと向き合わせることと、ひらがな4文字で自分が名づけた自分のキャラクターに愛着を持つことが、役割を演じるロールプレイングゲームの醍醐味だからです。

まず、アレフガルド各地に現れる魔物たち。最初は力押しでなんとかなる戦闘です。お金を貯めて武器や防具を買えるようになると、ダメージを最小限に抑えることができるように。このダメージを最小限に抑えるということが、次に宿屋に泊まるまでの期間を長くできるコツだと分かります。道具屋で買える薬草や毒消し草は旅の必需品。宿屋に泊まらずとも体力を回復させ、専門家に見せなくても解毒の治療を行なえるからです。しかし、その残りの数を把握しておくことは大切。生死につながる重要な情報だからです。洞窟では松明を使い、周囲だけを明るくして進みます。洞窟内は入り組んでおり、松明なしで進むことは非常に難しいです。しかも松明は、時間の経過によって明るく照らしてくれる範囲が狭くなります。洞窟内にはお宝の入っている宝箱がいくつか存在しますが、欲をかいて帰り時を間違えると死に至ることも。旅を助けてくれるのが、主人公がレベルアップすると使えるようになる呪文の数々です。MP(マジックパワー)を消費して使用する呪文は、薬草や毒消し草や松明の代わりになることもあれば、敵を眠らせたり、強力な火球の攻撃を起こしたり、呪文にしかできないこともあります。魔物との戦いはやがて、敵の弱点を見つけて、適切な呪文を使うことで、ダメージを最小限にとどめるといった戦いができるようにもなるのでした。

このようにして、レベルアップに伴ってパラメーターの数値が上がったことと自分が経験して学んだこと、この2つによる成長が『ドラゴンクエスト』の没入感を形成し、RPGの面白さを作り上げています。最後の竜王の城は、本作内では最大のダンジョンとなっており、これまで培ったすべての知恵が試される試練です。ダンジョン突破だけでも困難なのに、その最深部には最強のモンスターである竜王が、しかも二段階変身という裏技まで持って待ち構えています。難しい。でも難しいからこそ乗り越える価値がある。何度倒れても諦めない。なぜなら、勇者とは最後まで諦めない人のことだから。『ドラゴンクエスト』って、そういうゲームだったと思います。

レトロゲームとしての『ドラゴンクエスト』

レトロゲームの観点で『ドラゴンクエスト』を紐解いてみると、『ドラゴンクエスト』は「RPGの面白さを伝えること」に細心の注意が払われており、上記のような面白さが味わえるようになっています。しかし、上記のような面白さは続編である『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』以降では薄れていくんですね。それは、コンピユータRPGである『ドラゴンクエスト』の良さを際立たせるために、余計なものを排除し、新しい物を追加していく過程で捨てられた要素ではあるのですが、自分の命の危険を考えて、逃げることも厭わず、生き残るための選択をしていくサバイバル感は『ドラゴンクエスト』ならではの面白さだと思います。派手さはありません。しかし、俺も歳を取ったせいか、シンプルで情報量が少ない作品の練りに練られた工夫を知ると、グッとくるようになりました。『ドラゴンクエスト』にはそんなレトロゲームとしての魅力があると思っています。

今の時代、なかなかファミコン版やMSX版で遊ぶことは難しいと思いますが、ゲームボーイ版、スーパーファミコン版、ゲームアプリ版などで、たまには遊んでみてください。『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』以前の古臭さの中に、この記事で書いた面白さを見つけられれば幸いです。

みなさんの思い出

■グリーンヒルさん
ドラクエは私が遊んだ初めてのRPGゲームでした。当然、正しい進め方もわからず、レベルが3っつ程度上がったところで遠出してみると突然強敵と遭遇。どうあがいても勝てそうにないので、逃げてみたが逃げられず、そして殺された。それが私の初プレイでした。ここで初めてマニュアルを読む。ちゃんとゲームの進め方のアドバイスが書いてありました。。。その後、しっかりとレベルを上げて次の町に到達。新しい武器を購入し、再び敵と戦う。今まで苦戦していた敵が余裕で勝てるようになる。そしてまた新たな冒険の地を目指して進んでいく。今となっては当たり前の事ですが、少しづつ強くなっていく事を実感できる。私はドラクエでRPGの楽しさを学んだと思っています。

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