【誰でも参加企画】『ファイナルファンタジーII』――何者でもなかった少年少女たちが「何者か」へと成長していく物語。

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こんばんわ、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、スクウェアが1988年12月17日にファミコン用RPGとして発売した『ファイナルファンタジーII』です。すでに何度もリメイクされており、ファミコン版じゃなくてもプレイしたことがある方は多いのではないでしょうか。今回はそんな本作の魅力について語りたいと思います。

みなさんの思い出でご意見、ウンチクやウラ技・ウラ話などがありましたらコメント欄にご記載ください。記事にドッキングさせていき、いろいろな意見が集まった「ファイナルファンタジーの魅力が伝わるレビュー記事」になっていけばいいなぁと思っています。
 

ストーリーがイカす、ファイナルファンタジーII

遥か彼方の世界の話。
四方を山に囲まれ、他国との交流を一切拒み続けてきた1つの国がありました。その名は「パラメキア帝国」。強力な軍隊を有していたこの謎の軍事国家は、ある日突然、世界に対して侵略戦争を仕掛け始めます。一国 対 世界。普通に考えれば戦力差によりパラメキア帝国に勝ち目はありません。しかし、皇帝マティウスは異世界に住む悪魔たちと契約を結び、おびただしい数の魔の眷属たちを配下に置き、この戦力差を覆してしまったのです。

瞬く間に、世界各地に魔の軍隊と化したパラメキア帝国軍が侵攻します。国境はやすやすと突破され、最初に被害に遭ったのは辺境の村や町でした。人間の軍隊であれば、占領後の統治という目的があります。しかし、魔物たちにはその考えがありません。人間とは、自分たちが地上を支配する上で邪魔でしかない存在であり、結果、多くの虐殺がくり広げられることとなりました。

この未曽有の危機に対し、各国は反パラメキアを掲げる反乱軍を編成します。フィン王国を中心に反撃のための準備が進められることとなりました。しかし、帝国の侵攻は予想よりはるかに早く、パラメキア帝国と反乱軍はフィン王都で決戦の時を迎えます。実は、反乱軍内部に裏切り者がおり、その者の手によって、パラメキア軍の侵入を許してしまったのです。

反乱軍の士気は決して低くはありませんでした。しかし、パラメキア帝国軍の圧倒的な戦力を前に、反乱軍主力は瓦解。フィン国王は戦死、フィン王国のヒルダ姫の許嫁であった隣国カシュオーンの王子スコットも行方不明。反乱軍はフィン王都を追われ、辺境の町アルテアへの撤退を余儀なくされてしまうのでした。

まさに、「決戦」と呼ぶにふさわしい戦いだったのでしょう。反乱軍の大敗によって世人々を絶望し、心を折ってしまいました。戦いに勝利したパラメキア帝国は、フィン王都を占領下に置き、恐怖による世界征服を進めていくことになります。

一方、反乱軍は辺境の町アルテアで反旗の機会をうかがっていました。しかし、状況は思わしくありません。フィン国王に代わってリーダーを務めることになったヒルダ王女には実績がなく、人心を集めるには彼女はあまりにも若く経験不足。何よりも反乱軍の主力は先の戦いで多くの者が戦死しており、今の反乱軍は生き残った寄せ集めの兵士たち。「ここに未来はない」と反乱軍から帝国に投降する者も。反乱軍は一枚岩とは言い難く、いつ崩壊してもおかしくない状態でした。

圧倒的な劣勢。

しかし、過酷な状況は人を育て、変えていくものです。主人公であるフリオニール、マリア、ガイの3人は、ただの市民でした。しかし、戦火によって故郷を焼かれ、肉親を殺されたことにより、反乱軍に参加。行方不明だったカシュオーンの王子スコットの意志を継ぎ、戦士として目覚めた彼らは数々の武功を立てていくことに。たった3つの小さな勇気の火は、人々に心に希望を灯し、多くの人間たちを巻き込んで、やがて帝国の脅威となる業火へとなっていく。

『ファイナルファンタジーII』とは、何者でもなかった者たちが「何者」へとなっていく――そんな物語なのでした。

執拗な帝国軍の追っ手によって、ほとんど無抵抗な市民の惨殺が行なわれる衝撃のオープニング。

物語を彩る、個性豊かなキャラクターたち

本作のシナリオは、初期ファイナルファンタジー作品を支えてきた寺田憲史さん、そして後にサガシノーズを手がけることになる河津秋敏さん。少ない文字数ながら、人間臭さを感じるセリフまわしは、本作の魅力の1つです。

わずかな情報の中から垣間見えるキャラクターの個性が、後のファイナルファンタジーシリーズでは見られない、どちらかといえばサガシリーズに引き継がれていく特長として、俺は注目しています。

例えば、主人公のフリオニール。
彼は「ヒルダに恋心を抱いている」ような気配があります。なぜかというと、この心情がないと、後に展開されるヒルダ誘惑イベントの必然性が弱くなるからです。ゲーム未プレイの方には少しネタバレになりますが、中盤の展開で、反乱軍の中でも重要な戦力になったフリオニールは、ヒルダに深夜、寝室に1人で呼ばれるのです。ネタバレすると、これは帝国の罠なのですが、フリオニールの本心を逆手に取った罠と考えると、フリオニールの心情も見えてくると解釈できるわけで。そう考えると、オープニング直後、魔法陣で復活してすぐのヒルダとの謁見で「反乱軍に入れてください!」と懇願するくだりも、「ヒルダのそばにいたい」「ヒルダに認められたい」という思いがあったのでは?とも考えることができ、密かに恋心を抱いているマリアが不憫でありながらも、面白いなぁと思ってしまったりします。

ヒルダには自分のことは早く忘れて新しい人生を歩んでほしい。スコットとの約束を果たすフリオニール。

個人的に一番熱いキャラクターは、ゴードンですね。
彼はカシュオーン王国の王子で、スコットの弟。帝国が攻めてきた時に、恐怖のあまり逃げ出してしまい、そのことをずっと恥じているとともに、自分がしっかりしていれば兄は死なずに済んだという後悔によって、すっかり自信をなくしています。

正直な話、子どもの頃、俺はゴードンにまったく共感できませんでした。「ウジウジしている軟弱野郎」くらいにしか思っていなかったんですね。ところがですよ。大人になってからプレイしてゴードンの見方が変わりました。彼は自分の失敗としっかり向き合おうとしている男なんです。戦場では逃げてしまったかもしれませんが、精神的には一番つらい事実と必死に向き合っているわけで。苦悩するカッコイイ奴なんですよ。

しかもですよ。ゲーム中盤でゴードンを仲間にすると、弱いんだ。すごく弱い。MP5だぜ。ぶっちゃけ、足手まといなのですが、ゴードンは成長が速い。加速的に使えるキャラになっていくんですよ。天才肌なんですね。挙句、最終的には反乱軍の指導者にまで上り詰めますから。すごい。そして熱い。人はちょっとしたキッカケで大きく変われるんですよ。

大人になってからのプレイで一気に株をあげたゴードン。自信を取り戻し、頭角を現していく後半の展開に涙(T-T)


女海賊レイラも、いいキャラなんですよね。大好き。
ヒルダの寝室に呼ばれて、絶対絶命のピンチに陥ったフリオニールを助けてくれるのが彼女なわけですが。助けに入ってくるタイミングの良さを考えると、どう考えても様子をうかがいに行っていたのは確実なわけです。スケベなオッサンじゃないのでメイクラブを聞き耳立てに行ったとは考えにくく、フリオニールに対して何かしらの想いがあるからこその行動なんですよ。

レオンハルトも、大人になると気持ちがよく分かるキャラです。
田舎生活がイヤでイヤで仕方がなく、東京の大学に進学して、東京の企業に勤めさえすれば、きっと明るい未来が待っている。そんな風に考える人なんていくらでもいるじゃないですか。レオンハルトも同じなんですよ。そして彼には、それを実現できる才覚もあった。皇帝に上り詰めることだってできたんです。でも彼は皇帝マティウスとは異なり、一線は越えなかったんですよ。そういう意味で、強い心を持った奴なんだろうなと、俺は思うわけです。

ここで紹介したのは、登場キャラクターのほんの一部。あらためてプレイして、味のあるキャラクターたちを満喫してほしいと思います。「金になるなら反乱軍も帝国軍も関係ない」と割り切っていたシドが、自分の命よりも大切にしていた飛空艇エンタープライズを主人公たちに託す時の、ニヒルなセリフに隠れた気概は大人になってからのほうがグッときますぜ。

くそ弱い主人公たち、しかしそれがいい!!

攻撃は当たらないわ、ダメージは大きく食らうわ。しかし、ここから成長していくところが本作の醍醐味!

本作は、レベルという概念がなく、武器や防具や魔法には「熟練度」というものがあり、使った分だけ強くなるというシステムです。

フリオニールたちは、ゲームスタート時、びっくりするくらい弱いんです。どれくらい弱いかというと、攻撃が全然敵に当たらないんですよ。主人公たちが、ですよ。「ミス」ばっかり連発ですよ。今どきのゲームに慣れていたら、ここで挫折してしまうかもしれません。

しかし、想像力を働かせてください。彼らは、ついこの間まで、闘いとはまったく無縁だった市民なんです。そんな彼らが初めて武器を手にしたんです。攻撃が当たるわけがない。でも、何度もやっているうちに、少しずつ攻撃が当たるようになっていく。1回じゃなく、複数回ヒットするようになっていく。どんどん強くなっていくんですよ。

パーティの4人目が、ゲームの進行に応じて変わっていくシステムも特徴的です。だって、4人目が白魔導士からモンクに変わったら、他の3人の役割が変わってくるじゃないですか。状況に応じて各自が役割を変えて、柔軟に対応していく。これまで使っていなかった武器や魔法のウデを磨いていく。数々の出会いが、フリオニールたちを成長させていくわけです。

そう、本作のちょっとクセがあると言われる特長的なシステムは、「主人公たちの成長」を強く感じられるシステムなんですよ。

ファイナルファンタジーII ダイジェスト

辺境の町アルテア。世界の果てというべき町で再起を図る反乱軍。
帝国軍に占領されているフィン城下町に潜入。町にいる兵士に話しかけると…。
裏切り者のボーゲン伯爵を追い詰めるフリオニールたち。しかし、ボーゲンの卑劣な罠が襲いかかる!
ついに、完成してしまった帝国軍の「大戦艦」!このままでは世界中が火の海にされてしまう!
ナイス、ガイ!
女海賊レイラに気に入られたフリオニールたちは、海賊船を自由に使わせてもらえることに。
王女の誘惑…!
ついに迎えるパラメキア皇帝との決戦!護衛の魔物は強敵だが倒せない敵ではない !
予期しない展開でパーティ全滅の危機!フリオニールたちを助けるために、竜騎士リチャードが盾となる!

『ファイナルファンタジーII』は、あの頃、最高にカッコイイRPGでした。そして今、人生というフィールドでさまざまな経験値を重ねてきたあなたは、今、本作をプレイして数々のドラマを見ることで、子どもの頃には分からなかった別の「カッコイイ」を、この作品から感じられると思います。 大人になった今だからこそ、もう一度、プレイしてみてはいかがでしょうか。
 

みなさんの感想を募集しています

・プレイしてみた感想
・この作品について扱ったブログや動画の紹介
・当時の思い出 などなど

コメント欄に記載していただいたものは、こちらの記事にドッキングしていきます。ゲームのレビューや感想に正解はありません。いろいろな意見があっていいと思います。そんなみんなの意見を合わせて、『ファイナルファンタジーII』の魅力を多くの人たちに伝えていければ…と思っています。

※注意※
誹謗中傷などは反映を見合わせることがあるのでご了承ください。

▼こちらに反映していきます▼

■下町の反乱軍さん
FF2はカッコイイRPGでしたね。当時小学生だったのですがこの作品で天野喜孝さんを知りました。後のシリーズにはない硬派な世界観が好きです。戦闘中に仲間を攻撃してHPや武器の熟練度を上げるといった自由度も今思うと面白いですね。最強魔法アルテマが弱すぎて、これならミンウが生きているほうがよかったと思いました。

■匿名希望さん
バトル中、フリオニール、マリア、ガイの3人の行動を決定した後、Bボタンでキャンセルすると、行動フラグが残ったままなので、武器の熟練度があげやすいというウラ技をよく使っていました。あと、魔法の本を装備させて攻撃力がすごく強くなるやつとか。でも、セーブデータ消えるんですよね。たしか。

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