
レトロゲーマーなら必読マンガ&アニメ『ハイスコアガール』の続編のような外伝のような作品『ハイスコアガールダッシュ』の単行本1巻が2021年3月25日に発売されます。これき買うしかないぜ!
『ハイスコアガールダッシュ』とは

『ハイスコアガール』に登場したダブルヒロインの1人にして、主人公ハルオに選ばれなかった女の子・日高小春の「その後」を描いたマンガです。
時は2007年。28歳を迎えた日高小春は、母校の中学校で「教師」になっていた。対戦格闘ゲームに情熱を注ぎ込んだ「あの頃」とは変わり、無趣味で淡々と「教師」としての職務をこなす日々。受け持ったクラスの生徒からも「つまらない先生」と陰口を叩かれている始末。どうにも「あの頃」のような情熱は甦られない。ポマード男こと土井も教師になって小春の同僚に。宮尾は広告代理店の営業に。そんな3人は浮いた話もなく、たまにあって居酒屋で愚痴をもらす仲になっていた。
そんな人生停滞期を感じている大人になった日高小春が、「あのこと」をキッカケにゲームセンターに戻ることとなり、『ヴァンパイアハンター』との再会によって、「あの頃」の自分を取り戻していく…という感じのお話です。
月刊ビックガンガンのホームページ(↓)からは、第一話を無料で読むことができるので気になった方はぜひ読んでみてください。

『ハイスコアガールダッシュ』の注意点
ゲームバカのハルオが主人公だった『ハイスコアガール』とは異なり、アラサーになった日高小春が主人公になったこともあって、『ハイスコアガール』のようなゲームマンガとはちょっと違うので注意が必要です。
ひと言でいえば、展開が遅い。単行本1巻では(おそらく)終盤までゲームの話が出てきません。日高小春の(本人にとっても、周りの人間にとっても)退屈な日々が淡々と描かれます。なぜか。それは、『ハイスコアガールダッシュ』が日高小春を描いた作品だからです。
日高小春が矢口ハルオを出会ったのは中学生の頃。真面目な優等生で趣味らしい趣味を持っていなかった小春は、毎日ゲームのことばかり考えて楽しそうに暮らしているハルオを最初は奇異の目で見て、その優しさに触れていくうちに、ゲームの面白さに目覚め、やがてハルオのことを意識している自分に気がつきます。ハルオにふりむいて欲しくて、ゲームセンターに通うようになり、もともと対戦格闘のセンスがあったことから、やがてハルオを脅かすほどの格闘ゲーマーになっていくとともに、引っ込み思案だった初期とうって変わり、後半は積極的にアピールしていく女の子に変わっていくヒロインでした。
日高小春の魅力は「変化」なんですね。
残念なことに『ハイスコアガール』のヒロインである大野晶も矢口ハルオもブレない軸を持っていて、日高小春は最強レベルにかわいいヒロインだったにもかかわらず、『ハイスコアガール』の中ではお邪魔虫以外の何物でもなかったため、報われないラストとなってしまいました。しかし、ある意味、大野晶とは違った意味でのインパクトを残したキャラであり、個人的には幸せになってもらいたい女の子です。
『ハイスコアガールダッシュ』の日高小春の状況は、ハルオに出会う前の中学生の日高小春の状況に似ています。そこから「何」によって日高小春が「変化」していくのかが、この作品の魅力になるでしょう。2007年というゲームセンターがかつての活況を失った時代。そして大人として生きていく意味わいろいろ考えてしまう28歳という年齢。そんな時代を日高小春がどんなふうに生きていくのか。とても楽しみにしています。
マンガ版『ハイスコアガール』

『ハイスコアガール』は本当に面白くて。最初はハナクソをほじくりながら「ビコビコ少年と何が違うんだ?」みたいな態度で読んでいたのですが。小学生編のラストの展開に度肝を抜かされて「ただのレトロゲーム回顧マンガだと思っていたら全然違う!なにこれ、面白すぎる!」と驚いたんですね。で、大野さんがアメリカ行っちゃって、ハルオが待つ話かなーと思っていたら日高小春の登場ですよ。そして大野晶の帰国からの高校受験。高校になってからの日高の驀進と目が離せない展開になって。途中、例のSNKの問題で連載中止になった時は、精神がどうにかなりそうでした。
アニメ版『ハイスコアガール』

アニメ版については、やっぱりゲーム画面を使った作品に仕上がっている点ですね。『ハイスコアガール』は、ハルオのゲーム脳具合を表現するために、ゲームキャラが時々日常世界に出てきたり、語りかけてくるわけですが、そこの部分をドット絵で表現できているのはとても良い。原作のオマケマンガのネタを上手く取り入れたりしていて、ギャグとシリアスのテンポもいいと思います。ちなみに、『ハイスコアガールダッシュ』の単行本発売前に、現在、全話観ている途中です。Blue-rayは価格が下がってきたので、購入を控えていた方はそろそろ狙い目かも。

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