『カトちゃんケンちゃん』――PCエンジンで冒険島の悪夢はちょっとだけよん、だいじょぶだぁ!

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、1987年11月30日にハドソンからPCエンジン用アクションゲームとして発売された『カトちゃんケンちゃん』。PCエンジンの初期を盛り上げた作品の1つです。さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしていきましょう。

『カトちゃんケンちゃん』ってどんなゲーム?

横スクロールのジャンプアクションゲームです。ゲーム内の世界観は、作品発売当時に放映していた『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』という番組の1コーナー「THE DETECTIVE STORY」を踏襲しています。これは、60分の番組内の30分を占めるドラマ仕立てのコントであり、『8時だヨ!全員集合』のライブコントとは異なり、スタジオ収録&ロケ収録によるコントでした。加藤と志村は2人でコンビを組んでいる探偵という設定で、いつも「ボス」と呼ばれる謎の上司から電話で仕事の依頼を受けるという展開です(ボスから電話がかかってこない回もあった)。
 

本作はその世界観そのままに、ボスからの依頼でさらわれた資産家の救出というミッションを受けるところから始まります。しかし、おいしい話を独り占めしようとしたため、もう片方がプレイの妨害をするという展開に。これも、加藤茶と志村けんコンビのコントでよくある足の引っ張り合い。それが、そのままゲームに活かされるカタチとなっています。

一方で、ゲーム中のヒントやバイタリティを回復してくれるキャラも、邪魔をするキャラと一緒。これは、 『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』 におけるコント内の加藤茶と志村けんの、時に足を引っ張り合い、時に助け合う関係性を理解していると違和感がないのですが、この前提を知らない人には意味不明な状況かもしれません。
 

ゲームの雰囲気は、『高橋名人の冒険島』によく似ています。バイタリティという体力ゲージがあり、これがゼロになるとゲームオーバー。ダメージを負うとどんどん減っていきます。ただし、何もしていなくても少しずつ減っていくため、ステージ内に点在しているフルーツなどの食べ物を食べて、バイタリティを回復させなければなりません。

プレイキャラクターは、「カトちゃん」と「ケンちゃん」のどちらかを選択可。2人はキャラクター性能が微妙に違っていて、カトちゃんは足が遅いがスリップしにくい、ケンちゃんは足が速くてスリップしやすい。『スーパーマリオブラザーズ2』におけるマリオとルイージの性能差みたいな感じです。ちなみに、カトちゃんのほうが圧倒的に使いやすいと思います。
 

攻撃方法は、キック攻撃、ジャンプして上から踏み攻撃、下ボタン溜めで放つオナラ攻撃の3つ。キックは超至近距離でしか有効ではなく、オナラ攻撃は一部の敵にしか効かず、踏みつけ攻撃はタイミングがちょっとシビア。その結果、このゲームが難しくなってしまいました。しかし、操作に慣れてしまうと、適切な攻撃をちょうどいいタイミングでくり出せるようになり、超絶スムーズにポンポンポンとステージを進めていくことができます。

ステージは6つ、1ステージにつき4エリア構成で、ステージの最後にはデカキャラのボスが待ち構えています。しかし、ボスにたどり着くには、ステージ内に隠されている「カギ」を見つけなければならず、「カギ」がないと何度でも前のエリアに戻されてしまうという『ボンバーキング』の悪夢を思い出させてくれる仕様。

『高橋名人の冒険島1.5』といった内容、難易度調整を間違えている感じなど、いい意味でも悪い意味でも、あの頃のハドソンらしいアクションゲームといえるでしょう。