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これは、俺だけが感じていることかもしれないし、他に同じように感じている人たちがいることかもしれない。何かを否定するのではなく、自分の心情を吐露する内容だとご理解いただきたい。
ゲーム収集をするようになったのは、アルバイトをはじめた大学生になってからだ。最初は欲しいゲームだけを買っていた。1990年代後半になって、自分のホームページを作った俺は、その中にゲームレビュー記事を書くようになり、これが思いのほか好評だったこともあり、ゲーム記事を書くためのゲームも買うようになった。就職してからは、仕事のストレス発散手段としてレトロゲーム収集にのめり込んでいく。
ゲームショップという空間が好きだった。街に何件かあるゲームショップに足を運び、気になる中古タイトルが入荷していないか確認する。「あの傑作がこんな値段で売られているなんて!」「えっ、こんなゲーム見たことないぜ!」なんて発見があり、一度に何本か購入する。レトロゲームの価格は大したことがなかったので、ちょっとした出費で幸せな気持ちになれた。
ゲームを集めるのが楽しかった。集めれば集めるだけ幸せを感じられた時期はたしかにあった。だが、ある時を境に幸せを感じられなくなったのだ。100本集めても、500本集めても、1000本集めても、“渇き”が癒えない。買った瞬間は幸福感に包まれていても、自宅に着くころには次の購入のことを考えている。遊んでいないゲームは気がつけば、かなりの量になっていた。
2017年~2018年は潮目の年だったと思う。馴染みのゲームショップが軒並み閉店していった年だ。閉店セールのために数万円単位でレトロゲームを買い、コレクションを拡充させた。しかし、心は満たされなかった。ホクホクとした気分は微塵も湧いてこなかった。(なんなんだ。この心境は…?)よく分からなかった。レトロゲームは自分のもう趣味ではないのか。買い物依存症なのではないのか。それなりに悩んだ時期もあった。
『未来少年コナン』というアニメーション作品がある。かつて栄華を誇った世界は、自らの傲慢さからその科学力を暴発させてしまい、文明は一度滅んでしまう。それでも人々は生き残り、かつての文明の利器を発掘して暮らしている…そんな人々が描かれている作品だ。
自分のアカウント名をレトロゲームレイダー(発掘者)と名付けたのは別の意味があったのだが、2022年、かつて街の至るところにあったゲームショップは閉店し、生き残ったゲームショップとリサイクルショップとネットオークションでゲームを探す自分の姿は、『未来少年コナン』に登場する人々のようだと、ふと思った。発掘したものに過去の栄華を誇った時代の名残を見ているのではないか。手元にあるマッチの灯りに、幸せな風景を夢見ているマッチ売りの少女のように。
昔、ゲーム部屋を作ったことがある。部屋の壁面に本棚を置き、そこにズラリとゲームコレクションを並べてみた。しかし。すぐ飽きた。俺の場合、それでは思ったより気持ちが盛り上がらなかったのだ。そして思いあたった。
俺はゲームショップを求めているのではないか。正確には、ゲームショップのような空間を求めているのではないか。商売がしたいわけじゃない。空間を作りたいのだ。今の自分が形成されるにあたって大きな影響を与えた場所。行けばいつもワクワクする心が生まれた場所。それを作れば、グッとくるのではないか。最高の癒しの空間になるのではないか。【当たり】を引いたようなひらめきだった。

自分にとって、今のゲームショップは癒しの空間とは言いにくい。信じられないようなプレミア価格の商品がガラスケースに収められ、通常価格の棚には大してほしいソフトが並んでいない。だが、自分のコレクションは、自分が欲しかったゲームばかりだ。これを並べたゲームショップ風空間は自分にとって最高の場所になるのではないか。自分のコレクションが一番輝くカタチを見つけたような気分である。
さあ、販売店用の什器を探しに行こう。これからの時代は、自宅のゲームショップ化だ。俺たちの戦いははじまったばかりだぜ。
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