
こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、コナミが1991年8月にゲームボーイ用シューティングゲームとして発売した『ネメシスII』。タイトルから分かる通り同じくゲームボーイで発売された『ネメシス』の続編です。しかも、無事に戦いが終わったと思われたエンディングからゲームはスタート。帰還する予定だった巡洋艦が砲撃により撃沈。しかも、攻撃してきた正体は倒したはずのバクテリアンのビッグコア。追いかけられて逃げる!というハイスピード強制スクロールステージとい変則展開から『ネメシスII』ははじまるのです。
さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしていこう――。
『ネメシスII』(ゲームボーイ)のストーリー
すべてを包み込む闇の中で友軍艦を示す青い光だけがコクピットを照らしている。惑星ネメシスでの戦闘は終った。モニターが着艦座標を指示している。巡航モードを解除し、着艦準備に入った途端、背後に妙な感覚が走り、その瞬間、警告音がコクピットに鳴り響いた。
「エネルギー反応!」
「回避!散開せよ」
ノイズ音が通信をかき消すと同時にコクピットがミシミシと悲鳴をあげる。ディスプレイから友軍艦の光が消滅していく。コンソールのスイッチを叩き緊急離脱に移る。
「センサー最大レンジへ!」。ディスプレイにデータが流れる。「コア級!?戦艦か!」。加速するとビックバイパーは、アステロイド地帯に向けて、退避行動をとり始めていた――。
『ネメシスII』(ゲームボーイ)とは
『ネメシスII』(ゲームボーイ)とは、『ネメシス』がゲームボーイでありながら描こうとしたNEXTグラディウスの姿を、より進化・発展させたゲームです。
どれくらい突き抜けた作風かというと、ステージごとの区切りがありせん。正確にはステージ構成はあるのですが、ステージ間に「ステージクリア!」といった表示や点数計算といったものはなく、ボスを倒した後に次のステージにどうやって移動するかというデモが入り、そのまま次のステージがはじまります。つまり、一つのストーリーが描かれるような演出になっているのです。分かりやすい例を挙げれば、タイトーのSTG『レイフォース』のような感じ。従来のグラディウスのように、エイリアンステージ⇒暗くなる⇒クリスタルステージみたいなことはなく、宇宙空間でのボスとの闘い⇒大気圏突入デモ⇒地上ステージといった感じです。
ステージ構成も、ビッグコアの追撃⇒アステロイドベルトの洞窟に避難⇒洞窟内植物ステージ⇒古代遺跡ステージ⇒捕縛⇒ビッグコア内部ステージ⇒敵本拠地の惑星近く⇒大気圏突入⇒敵本拠地地上戦⇒撃破⇒本本拠地の地下要塞…というように、グラディウスっぽくありません。むしろ、あえてこれまでのグラディウスがやってこなかったことをやってやったというくらい冒険しています。
敵についても、ザコ敵から従来の敵比率がとても少なく、ステージボスもグラディウスっぽい見た目はしていても攻撃方法が明らかにグラディウスっぽくないなど、尖がっている有様。「こんなのグラディウスじゃない!」と言われてもおかしくないくらい斬新なことをやっているのに、「いや、『ネメシスII』はグラディウスシリーズだ」という説得力があるのは、ゲームシステムの基礎的なところがグラディウスの基本を押さえているからでしょう。ゆえに、表現部分で暴れてもグラディウスさが揺るがない。斬新と伝統を兼ねそろえたバランスの妙が、本作を隠れた名作と言わしめている理由なのではないでしょうか。
グラディウスシリーズは挑戦的な作品が多いのですが、その中でもひときわエッジを利かせているのが、『ネメシスII』だと思います。前作同様、難易度は抑えめで難しくないので、手軽に遊べるところもいいですね。
『ネメシスII』(ゲームボーイ)のスクリーンショット





『ネメシスII』(ゲームボーイ)で遊ぶ方法

GBソフトネメシスII

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