『ドラキュラII 呪いの封印(ディスクシステム版)』のゲームレビュー

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、コナミより1987年8月28日ら発売された、ファミコンディスクシステム用アクションRPG『ドラキュラII 呪いの封印』になります。コナミのディスクシステム参入第一弾だった『悪魔城ドラキュラ』の続編です。

さあ、今宵も、歴史に埋もれしレトロゲームの魅力を、紐解いていきましょう。

『ドラキュラII 呪いの封印』とは

前作『悪魔城ドラキュラ』で見事ドラキュラを倒したシモン・ベルモンドでしたが、その時の戦いの傷によって身体は日々衰弱していきました。しかし、それはドラキュラの呪いであることが発覚します。ドラキュラは、まず強力な魔力を秘めた自分の遺骸6つ「あばら骨」「心臓」「目玉」「爪」「指輪」「牙」をトランシルバニア各地の魔力が集まるスポットに出現させ、時間をかけて完全復活を遂げようとしていたのです。

シモンの傷にかけられたドラキュラの呪いを解くためには、元凶であるドラキュラを完全に消滅させなければなりません。かくしてシモンは、残り少ない寿命を賭して、ドラキュラの遺骸探索と消滅の旅に出るのでした。

ざっくりとストーリーにも触れたのですが、そんなわけで『ドラキュラII 呪いの封印』は、「悪魔城に進撃するアクションゲーム」から、「舞台となるトランシルバニア全土をまわってドラキュラの遺骸を探すアクションRPG」に大きくシステムチェンジを図っています。

『ドラキュラII 呪いの封印』のストーリー

舞台は1698年。
シモン・ベルモンドはドラキュラ伯爵を倒すことに成功したが、無傷ではすまなかった。ドラキュラから受けたキズにはドラキュラの呪いがかけられており、シモンの身体を蝕んでいったのである。

7年が過ぎ、シモンは自らの死を覚悟した時、一人の女性が現れ、驚愕の真実を告げる。ドラキュラは滅びたわけではなく、次の復活に向けた休息期に入ったにすぎない。ドラキュラの遺骸(魔導器)は、トランシルバニアの各地に点在する館内で復活しており、それが存在する限り、ドラキュラは生きており、呪いもまた生き続ける。シモンが助かるには、ドラキュラの肉体をすべて集めて、再度消滅させるしかない。

かくしてシモンは、最後の望みをかけて、再び戦いに身を投じることとなった。

『ドラキュラII 呪いの封印』の特徴① 街や人々がいる

『ドラキュラII」呪いの封印は、横スクロールアクションRPGです。そのため、RPGによくある「街」が存在し、そこには暮らしている人々がいて、ゲーム進行に役立つヒントをくれます。また、街の中にある「教会」に行けば、体力を全回復してくれる仕様に。さらには、アイテムを購入することもでき、RPGになっていることがお分かりいただけるでしょう。孤立無援だった前作に比べると、かなり寂しくない状況になっています。

『ドラキュラII 呪いの封印』の特徴② お金や経験値がある

敵を倒すと、ハートを落としていきます。本作ではこのハートが「お金」であり、「経験値」です。ハートを取ることで「お金」と「経験値」が別々にカウントされ、経験値が100まで貯まるとレベルが上がります。しかし、このレベルが上がると、弱い敵が落としたハートでは経験値が加算されなくなるため、どんどん強い敵と戦わなければならない、というレベルデザインが施されているようですね。お金のほうは、主にアイテムを買うために使用します。アイテムはゲーム進行に欠かせない重要アイテムです。

つまり、お金を貯めないとアイテムを買えないので先に進めない。先に進んだ強敵と戦うために、レベルを上げる必要がある、という感じ。アクションRPGはゲームバランスを取るのが難しいのですが、本作ではこのようにして、アクションゲームの「サクサク進むテンポ」と、RPGの「戦えば戦うほど強くなる」を両立させているんですね。

『ドラキュラII 呪いの封印』の特徴③ 「昼」と「夜」の概念

たぶん、これが本作のもっとも大きな特長です。ゲーム内に時間の流れがあり(時間はステータス画面で確認できる)、一定の時間が過ぎると、いまなり、こんな表示(↓)が出てくるのです。
 

すると、画面が暗くなっていき・・・
 

「夜」がはじまります。「夜」は何が違うかというと、魔物たちの時間ということもあり、魔物たちの強さが2倍になるのです。一撃で倒せていた敵は二撃じゃないと倒せなくなり、二撃で倒せていた敵は四撃必要なことに。

しかも、街に行ったら、扉や窓はすべて閉められており、当然、教会で体力を回復させることも、アイテムを買うこともできません。そればかりか、街の中にはゾンビが徘徊している始末。シモンの戦いは夜が明けるまで続くのです。体力が少なくなっていて追い込まれている時は「は、早く、朝日よ昇ってくれー」と叫びたくなります(わりとマジで)。このヴァンパイア映画っぽいこの要素こそ、『ドラキュラII 呪いの封印』の真骨頂だと俺は思うのです。
 

そんなマイナス要素が目立つ「センリツノヨル」なのですが、実はメリットもあります。敵が強化されるため、倒した時にもらえる「経験値」と「お金」も倍に増えるのです。まさに、アメとムチ。アクションRPGのゲーム進行に緩急のテンポを作るだけでなく、メリットとデメリットを上手く合わせ持たせたゲームシステムとなっているんですよ。

『ドラキュラII 呪いの封印』のゲーム進行

敵を倒して、経験値とお金を稼ぎ、「街」で新しい武器とアイテムを買い、「館」に行ってドラキュラの遺骸を見つけ、遺骸の魔力を利用して行動範囲を広げ、また新しい「街」に行く…。大体こんな感じをくり返し、5つの遺骸を手に入れて、ドラキュラ城跡にある最後の遺骸を回収して、すべてを消滅させるという流れです。
とはいえ、
大体、8~10時間くらいでクリアできてしまいます。ゲームの進行がスムーズにに進めばの話なんですけどね。そしてここに、この作品最大の問題点があります。

『ドラキュラII 呪いの封印』の問題点

それは、「RPGの謎解き要素が、ほぼノーヒントみたいなもので、難しすぎて分からなすぎる」という点です。

いくつか例を挙げてみましょう。
 

そもそも「13冊の隠されし文献」がどこにあるか分からないし、「何の」謎が解かれるのかも分かりません。
 

船頭に会ったらニンニクを使えばいいことは分かるのですが、そもそもデッドリバーがどこにあるのか、どう行けばいいのか、プレーヤーは知りません。
 

たしかに「聖水」は「悪魔の力を弱めてカベを壊すことができる」と言っていたおじいさんがいましたが、まさか街の民家のこのカベに使うとは、誰が予想できるでしょう。

こんな感じなんですよ。1980年代前半のパソコンのアドベンチャーゲーム並の根気と推理を働かせないと、解けないナゾばっかりなんです。ゆえに、『ドラキュラII 呪いの封印』はそんなにいい評価を受けていません。他のアイデアがいいだけにとても残念です。

『ドラキュラII 呪いの封印』のレトロゲームとしての楽しみかた

前述した理由により、本作はクソゲーと評されてしまったり、ネタゲーとしてゲーム実況に使われてしまったりするのですが、俺はちょっと違う見方をしています。

前作『悪魔城ドラキュラ』のレビュー記事でも少し触れたのですが、ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』やユニバーサルのモンスター映画の持つ世界観が感じられるのって、本作『ドラキュラII 呪いの封印』までなんですよね。「ニンニク」「樫の木の杭」といったアイテムが出てきたり、文献から敵の弱点を調べたり、夜の恐怖におびえたり。そういった要素は、本作以降の作品では見られません。

次回作である『悪魔城伝説』はファミコン史に名を残す名作アクションゲームですが、『悪魔城ドラキュラ』のゲームとしての「らしさ」は引き継いでいるものの、元ネタの世界観は受け継がれていません。断絶しています。スーパーファミコン版『悪魔城ドラキュラ』も、X68000版『悪魔城ドラキュラ』も、です。MSX2版『悪魔城ドラキュラ』やアーケード版『悪魔城ドラキュラ』には残っているというか。つまり、シリーズとしての別の進化の可能性を感じさせるという点で、とても興味深い作品だと思うのです。

レトロゲーム発掘は、発売から時間が経ったことで、冷静に新しい魅力を見つめ直すことができます。この記事を読んで、今一度プレイしていただいたとき、少しでもポジティブな感想を持っていただけたら幸いです。

今、プレイするなら、海外版の『シモンズクエスト』になってしまいますが、2019年にダウンロード専用で配信されている『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』が、お値段もお手頃でオススメです。

みなさんの思い出

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■グリーンヒルさんの思い出
一作目のドラキュラの純粋な続編を期待すると、ちょっと違和感のある作品でしたね。みんなの望んだ方向性のゲームでは無かったため、厳しい評価を受けることになってしまった気がします。でも、今思い返すと探索型のドラキュラの原型だったんだなと思いました。後にPS版の月下の夜想曲で探索型ドラキュラが出ましたが、元祖はドラキュラ2だったのではないでしょうか。当時のゲームはゼルダやメトロイドなどのマップを、探索するゲームがいくつか出ていた頃なので、このような方向性を模索していた時期だったのかと思いました。
個人的にはそこまて嫌いじゃないのですが、やっぱり謎解きがちょっと不親切だったのが残念でした。当時は自力で何とかクリアしましたが、かなりしらみつぶしでマップを、探索した覚えがあります。ても、音楽は素晴らしかったですね。やっぱり、血の涙(Bloody Tears)は名曲です。

     


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