【名作発掘】『沙羅曼蛇(サラマンダ)』─―戦友(とも)よ、我とともに戦ってくれ!

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ビックバイパーとロードブリティッシュ、
亜空を駆ける!


西暦1986年。当時、大人の社交場であったゲームセンターで人々は驚愕する。名作グラディウスの続編の登場である。人々に宇宙の神秘を見せたグラディウスと異なり、その作品はどこまでも有機的かつ無機体そのものという不可思議な世界観を展開。新たな進化(エヴォリューション)を遂げていた。ビックバイパーとサラマンダ、蛇VS蛇というシチュエーションで攻めてきたグラディウス第一章第二部。さあ今宵も、時代に埋もれしレトロゲームの歴史を紐解いていこう――。






ブログ代表
こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

本日、発掘した作品は、1987年にコナミがアーケードゲームとしてリリースしたグラディウスの続編、『沙羅曼蛇(サラマンダ)』。とにかくカッコイイ作品です。

まず、タイトル。あのグラディウスの続編にも関わらず、グラディウスの名前を冠していないところがイカしていると思いませんか。

「サラマンダー」なら分かるものの、なぜかそれを漢字で「沙羅曼蛇」と表記。ヤンキー言葉?いいえ違います。これは曼荼羅を意識したネーミングなのです。

曼荼羅とは、サンスクリット語で本質を有するものという意味であり、宇宙の真理を表す方法として、仏・菩薩(ぼさつ)などを体系的に配列して図示したものと言われています。ここに出てくるのも「宇宙」。前作グラディウスの講義で「宇宙の表現にこだわった作品」と伝えたことは覚えていると思いますが、本作は同じテーマを別のアプローチで表現しようとしていたのかもしれません。違うかもしれませんが(笑)。

そんな『沙羅曼蛇』の魅力に今回は注目してみたいと思います。





ビックバイパー

横スクロール&縦スクロールの多彩なステージ!


『沙羅曼蛇』は、前作グラディウスを踏襲した横スクロールSTG…と思いきや、ステージ2では縦スクロールSTGに変身!さらにステージ3は再び横スクロールに戻るなど、奇数ステージが横スクロール、偶数ステージが縦スクロールになる特殊な仕様となっています。

実はコレ、プログラム的には全く別物になるため、二つのゲームを作るぐらいの労力がかかるもの。それだけ贅沢な作品なのです。

しかし、『沙羅曼蛇』の本当の神髄は各ステージの“個性”だと私は思います。

ステージ1の細胞ステージは、画面上下にある細胞が突如ぶくぶくぶっと増殖して行く手をさえぎったり、ステージ2では隕石群の中に飛び込みながらサラマンダ軍と交戦。

ステージ3では巨大な炎の柱プロミネンスがグバァッと(クパァではない)波のように襲いかかるなど、グラディウスをはるかに超えるビジュアルインパクトが、各ステージで待ち構えています。

それは、突破しなければならない障害でありながらも、あまりの美しさとアイデアに心を奪われてしまう連続でもあるのです。

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ビックバイパー

迫り来るサラマンダ軍のボスたち!


個性的なステージのトリを飾るのが、巨大なボスキャラたちです。

グラディウスでは、バクテリアン軍の宇宙戦艦ビッグコアが立ちはだかりましたが、本作ではステージや作風に合わせて、きわめて有機的かつ金属的な“バクテリアンらしい”ボスたちが用意されました。

以前、私は別の記事で「グラディウスの魅力はボスキャラのアイデア×デザインだ」と力説したことがありますが、そのセンスの良さが加速するのはこの『沙羅曼蛇』からです。

それでは、愛情と尊敬の意をもってサラマンダ軍の精鋭たちを紹介していきましょう!

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ビックバイパー

正しい遊び方は、“二人同時プレイ”だ!


『沙羅曼蛇』について書いているゲームブログは数多くありますが、これについて書いているブログはほとんどないと思います。

『沙羅曼蛇』は「二人同時プレイ必須」のゲームです。「二人同時プレイ可」ではありません。「二人同時プレイで楽しむのが正しい遊び方」だと、私は強く推したいと思います。

その理由はシンプルです。『沙羅曼蛇』というゲーム自体のデザインが、二人同時プレイを前提としているから。

このコンセプトのために、『沙羅曼蛇』はグラディウスの“肝”といえる二つの要素を大胆になくしています。それは、 「パワーカプセルによるパワーアップ方式」「撃墜後のスタート地点の引き戻し」です。この二つは、グラディウスというゲームの神髄である「限られたパワーカプセルをどのように使って装備を整えて難局に挑戦するか?」のポイント。極論を言ってしまえば、『沙羅曼蛇』にこの面白さはありません。


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『沙羅曼蛇』で採用されたのはパワーユニットによるパワーアップ。特定の敵を倒したときに出現する「スピードアップ」「ミサイル」「レーザー」「マルチプル」といったユニットを取ることでその装備を得ることが出来ます。

これは平凡なSTGになってしまった印象がありますが、二人同時プレイにおける画面レイアウトで二つのパワーゲージを表示するのは見にくいし、二機分の装備を整えるために数多くのパワーカプセルを出させるのはゲームバランスを殺しかねません。二人同時プレイを前提とした時、最善の方法といえるのではないかと思います。

後に、パワーアップ方式をグラディウスのものに戻した『ライフフォース』という別バージョンが存在しますが、こちらはゲームバランスがちょっと悪い。それは、『沙羅曼蛇』のチューンナップがそれだけ神がかっているということでしょう。

二人同時プレイを前提にしている理由は、ステージレイアウトを見ても一目瞭然です。横スクロールステージは、ほとんどの場合、画面上部と画面下部でルート分けがされています。

縦スクロールステージでは同様に左右でルート分け。さらに、ボス戦も一部の敵を除いて、二機でそれぞれの別の動き、別の部分を同時に狙ったほうが早く倒せるという作りになっています。それぞれが別々の触手の間に入って攻撃していくテトラン戦の攻撃方法は顕著な例といえるでしょう。


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それはストーリーの面でもいえます。本作は、突如バクテリアンのサラマンダ軍の襲撃を受け、甚大な被害を受けた惑星ラティスが、銀河系において唯一バクテリアンを退けた惑星グラディウスに救援を要請。歴戦の戦士による超時空戦闘機ビックバイパーと、パイロットでありラティスの皇子が駆るロードブリティッシュで、サラマンダ軍わ立ち向かう…というもの。

さらに注目したいのは、惑星グラディウスと惑星ラティスは敵対関係にあったという設定。これまで長きに渡って国交がなかったのです。

しかし、人類共通の脅威であるバクテリアンの前に、若き英雄ロードブリティッシュは過去のしがらみを捨て惑星グラディウスに助けを求め、惑星グラディウス統合政府もそれに応えるのです。そしてゲームにおいて成し遂げるサラマンダ軍の殲滅。以後、グラディウスシリーズにおいて友軍機としてロードブリティッシュ(サラマンダ戦役後に皇子の勇気を称え、その名前が開発中だった戦闘機につけられる)が存在しつづけることからも、強い絆が感じられると思いませんか。

真のグラディウスマニアであるならば、史実に基づき、断固として『沙羅曼蛇』は二人同時プレイでやるべきだと思います。

PSPで発売されている『沙羅曼蛇ポータブル』は、本作と『沙羅曼蛇2』、『ゼクセクス』、『ライフフォース』、『MSX版グラディウス2』が収録されており、たいへんお得なのですが、唯一絶対の弱点が、協力プレイができないということ。それでは意味がないのだ。ぐぬぬ。

なので、レトロゲームレイダース推奨プレイは、PSもしくはSSの沙羅曼蛇デラックスパックでのプレイ。難易度はそんなに高くないため、「ジェイムス!」「ブリティッシュ!」と呼び合って友情を深めていただきたいと思います。


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