【惜作発掘】『沙羅曼蛇2』(アーケード)――存在意義が問われる問題作!?ロードブリティッシュは?ラティスは?そもそもサラマンダーは?

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです!
今回発掘した作品は、1996年にコナミからアーケード用シューティングゲームとしてリリースされた『沙羅曼蛇2』。前作『沙羅曼蛇』から10年、『グラディウスIII 伝説から神話へ』から7年の時を経て、グラディウスシリーズの新作がアーケードで復活するという報告を聞いた時、界隈は湧きました。しかし、作品が発表されたのち、その熱狂は潮が引くかのように雲散霧消していったのです。

私は、真実だけを残さなければならない。時として真実は、如何なるものよりも辛く、悲しい。しかしまた、真実こそが新しい生命を作り出せるのだ。

さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしていこう――。

『沙羅曼蛇2』(アーケード)とは

『沙羅曼蛇2』とは、ひと言でいえば、「ファンの期待を大きく裏切った作品」だったと思います。タイトルに『沙羅曼蛇』とあれば、当然、前作を超える作品が来るとファンが期待を膨らませるのは当然のこと。しかし本作は、『沙羅曼蛇』と銘打っているにも関わらず、前作とは異なる方向性を目指した作品だったようで、「それだったらなんで『沙羅曼蛇』って名付けたの?」と言われても仕方がない大いなる矛盾を抱えて生まれた作品だったような気がします。当然、前作『沙羅曼蛇』のインパクトにガツンッとやられた世代の俺も、初めて遊んだ時には「はぁ?」と思い、何度も遊んでいるうちに「こんなの沙羅曼蛇じゃねぇ!」と猛り狂いました。しかし、それから月日が流れて、今一度、『沙羅曼蛇』と『沙羅曼蛇2』に触れてみて、『沙羅曼蛇2』がどんな環境で何を目指して何と戦ってきたかが見えてきた気がしました。それを語ってみたいと思います。

『沙羅曼蛇』は、ビジュアルインパクトの強い作品でしたが、ゲームの本質は「2人協力プレイ」にありました。『沙羅曼蛇2』も「2人協力プレイ」の前提に則って制作されたと考えられます。そしてもう1つ、『沙羅曼蛇』は『グラディウス』らしくないことを積極的に行なった作品でした。この2つが『沙羅曼蛇』の骨子といえる部分ではないかと俺は思います。そう考えると、『沙羅曼蛇2』は「結構、沙羅曼蛇している」のです。本作の至るところに見える、グラディウスらしくないところ、沙羅曼蛇らしくないところは、表現の新天地を切り拓いた『沙羅曼蛇』の精神そのものではないでしょうか。

まことに残念なことに、開発チームが行なった挑戦の成果は、前作『沙羅曼蛇』の挑戦の成果を超えることは出来ませんでした。

しかし、「そりゃ、しょうがねえだろ」と思える背景も忘れてはなりません。前作『沙羅曼蛇』はまだ1作しか出ていない『グラディウス』の続編として出せたのに対し、『沙羅曼蛇2』は名作と名高いグラディウスシリーズ3作品が出て、シリーズの伝統というものが出来上がった上での「挑戦」だったこと。その「挑戦」もパロディウスシリーズというパロディという免罪符が与えられた作品で行なわれた後であること。そして、この高すぎるハードルをアーケードシューティングが作られなくなって久しく、社内にアーケードシューティング開発慣れした人材が乏しくなっている状態で行なったこと。このような状態だったらいっそ『沙羅曼蛇』のタイトルなんか付けない新規IPで作ったほうが良かった気もしますが、話題性がないと基板が売れないといった営業的な事情もあったのでしょう。そういった流れで『沙羅曼蛇2』の不幸は起こってしまったのだと思います。

ただし、『沙羅曼蛇2』は決して出来が悪いシューティングゲームではありません。ハード性能が上がったことと近年のシューティングを意識して、1990年代後半の新しい『沙羅曼蛇』を作ろうとしている気概は感じられますし、平均点以上の完成度を誇ります。ただ、前作『沙羅曼蛇』がカンとセンスで職人たちが創りあげた力業の作風なのに対し、理論立てて社員が真面目に丁寧に作った作風みたいなところはあり、職人気質のガンコ親父の店のラーメンと、セントラルキッチンで作られたチェーン店のラーメンの味に差が出るというか、そういったところで「作品として突き抜けていない感」を作ってしまったのかもと思いました。

『沙羅曼蛇2』(アーケード)のストーリー

亜空間生命体「ドゥーム」が侵略を開始する。彼らの出現によって宇宙空間は歪み、人類が開拓したさまざまな星系は亜空間に引き込まれていった。かろうじて難を逃れた人々は母星グラディウスを最後の拠点とし反撃に出る。

星間歴0999.今、人類最後の希望をかけ二機の超時空戦闘機が発進した。

『沙羅曼蛇2』(アーケード)のスクリーンショット

『沙羅曼蛇2』(アーケード)の魅力

『沙羅曼蛇2』の魅力は、前作よりも進化したSYSTEM-GX基板で『極上パロディウス』より「先」の、そして『極上パロディウス』とは別のグラディウスシリーズの可能性を模索したところでしょう。

注目したいのは、本作から新たに導入された新システム「オプションシュート」です。これは一種の溜め攻撃であり、自機についたオプションにエネルギーをチャージして放つと、そのオプションが自動追尾で敵を倒す、もしくは大ダメージを与えるというもの。ただ、イマイチ使いどころが分からない新システムと一般的には言われています。でも俺の解釈では、オプションシュートは2人協力プレイで使うものだと思うんですね。1人プレイだと気がつきにくいのですが、2人プレイで遊んでいると、仲間の自機がやられてパワーアップを立て直す際、邪魔になる敵の編隊を排除するのにとても有効なのです。平たく言えば、「ボム」の代わりです。また、オプションシュート後に所有権をなくしたオプションシード(2つ取ると普通のオプションに戻る)は仲間へのシェア(武器支援)にもなるという側面があります。

本作では、「レーザー」「リップルレーザー」「ツインレーザー」は、同じアイテムをとると一定時間強力な攻撃に切り替わる仕様になりました。これは、『沙羅曼蛇』では課題だったアイテム余り問題の解決法として考えられたものであり、パワーアップしてからもパワーアップアイテムを取る理由が生まれました。また、本作ではパワーアップアイテムの出現率にはランダム要素が入っており、これはグラディウスシリーズの伝統といえる「パターン構築攻略」対策と考えられます。

このように見ていくと、本作が『極上パロディウス』とは違った方向性での真価を目指していたこと、前作『沙羅曼蛇』と真剣に向き合って前作超えを目指していたことが見えてくるのではないでしょうか。良くできているのに偉大なる前作を超えられない、それでも果敢に挑み続けたのが『沙羅曼蛇2』なのかなと思います。すべての人に理解されないかもしれませんが、これを機に『沙羅曼蛇2』に興味を持っていただければ幸いです。

あと、音楽がすごくカッコイイです(笑)

『沙羅曼蛇2』(アーケード)で遊ぶ方法

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さいごに

ジョーンズ
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