【良作発掘】『SONSON II』――地獄の沙汰もゼニー次第!かわいいカオした小悪魔的アクション。

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、1989年1月27日にNECアベニューより発売されたPCエンジン用アクションゲーム『SONSON II』。さあ、今回も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしていきましょう。
 

ソンソンIIって、どんなゲーム?

前作『SONSON(ソンソン)』とは、『西遊記』の世界観をベースに、1Pソンソン(孫悟空)と2Pトントン(猪八戒)を操作して、弾を発射して襲いかかってくる敵を撃破していくアクションゲームでした。すべてのフィールドが6段構成となっており、1段ごとに移動しながら、1Pと2Pで協力し合って敵の編隊を撃破していくため、とにかく連射していけばなんとかなるシンプルさ、キャラクターの可愛さもあって、今でも気軽に遊べる作品です。

本作は、その続編にあたるのですが、ゲームシステムは一新。2P同時プレイはできなくなりました。1Pのソンソン(孫悟空)を操作して、敵を倒してお金を稼ぎつつ、ステージ内を冒険し、カギを見つけて、ボスを倒していくアクションゲームに生まれ変わっています。
 

その背景には、前作がゲームセンターで遊ぶアーケードゲームだったのに対し、本作は家庭用ゲーム機であるPCエンジン用のオリジナルソフトとして作られたことがあるでしょう。つまり、「1人でじっくり遊ぶゲーム」にモデルチェンジしたということです。

それぞれのステージは、上や下に移動できるツタ、別のエリアに進める扉や洞窟の穴が点在しており、「とりあえず行けるところは行ってみる」のが大切です。マップ中に浮かんでいるフルーツ、敵を倒すと出てくるフルーツは、取ることで「ゼニー」という単位のお金に換金。エリアを冒険していくことで、フルーツを取得できる機会は増えていくため、冒険していくべきなのです。

そして特筆すべきポイントは、本作では「ゼニーがあればあるほどラクに進めて、ゼニーがないほどハードモードになっていく」という、俺たちのリアル人生と同じシステムが搭載されています。
 

例えば、ステージ内にいる女の子は、アイテムを売ってくれます。お金さえあれば、何度でも体力を回復させることが可能です。また、本作にはコンティニュー機能がありません。しかし、とあるアイテムを購入することで、コンティニューが可能になります。そうそう、カベを数回壊せるアイテムがあるのですが、これがないと主人公の武器を強くする場所に行ないのでご注意を。そしてそして、ボス戦を有利に進めるために欠かせないサブウェポンは超強力なのですが、お店で買うことで使えます。

ステージ内には、オープニングでさらわれた猪八戒と沙悟浄もいるので助けましょう。助けると、彼らはこんなことを言ってきます。「アニキの持っている如意棒よりも強い武器を持っているんだけど、2000ゼニーでゆずってあげるよ」。

お分かりいただけたでしょうか。本作『SONSON II』は、ゼニーがあってナンボのアクションゲームなんです。そう、しょせんは金なのですよ。人生も、『SONSON II』も(涙)

実は『ブラックドラゴン』のアレンジ移植版

カプコンのアクションゲームで、本作同様に「ゼニーがあればなんとかある。ゼニーがなかったらどうにもならない」というアクションゲームがありました。アーケードゲームの『ブラックドラゴン』という作品です。実は『SONSON II』は『ブラックドラゴン』のアレンジ移植版なのでした。

とはいえ、キャラクターは差し替えられているし、世界観は全然違うし、マップのオリジナル仕様のため、『ブラックドラゴン』との共通点を探すほうが難しいんですけどね。通貨単位の「ゼニー」ぐらいでしょうか。というか、やっぱり、ほとんどオリジナル作品ですね(笑)。
 

『ブラックドラゴン』(C)CAPCOM

アナザー『ビックリマンワールド』みたいな存在

本作は、PCエンジン初期に発売された『ビックリマンワールド』によく似ている作品です。もっとも、『ビックリマンワールド』はアーケードゲームの『モンスターランド』のキャラ差し替え移植だったわけですが。お金を貯めて、アイテムを購入して先に進めていく、という展開はとても似ています。グラフィックも一部意識しているのでは?と思うところもチラホラ。
 


本作は、カプコンのアクションゲームらしく、初めてのプレイでなんとかなるゲームなどではありません。一度ダメージを受けてしまう、死んで覚える、といった一面があるのは事実です。しかし、逆を言えば、一度コツを掴んでしまえば、突破するのはカンタンということ。

最初の頃は、おっかなびっくり進んでいたステージも、慣れてくると一度の捜査でポンポンポーンと進められるようになるのが、すげえ楽しいんですよ。このあたりの感覚は『ロックマン』的な爽快感に似ている気がします。

『ビックリマンワールド』や『ブラックドラゴン』には、TIMEという概念があったのですが、本作にはそれがありません。そのため、じっくりと1つひとつのステージ突破に取り組めば、必ず死中に活を見出すことができるでしょう。レトロフリークだとセーブ機能が付いているので、本作のくり返しやられて覚えていくスタイルには向いているかもしれませんね。

PCエンジンらしいグラフィックで、昔懐かしいアクションゲームを楽しめる、それが『SONSON II』という作品。手応えのある難易度を乗り越える達成感を味わいたい方にオススメしたい逸品です!
 

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