【攻略記事】『天外魔境 ZIRIA』（PCエンジン）の攻略記事一覧

『天外魔境 ZIRIA』（PCエンジン）とは

世界初のCD-ROMを媒体としたRPGです。「外国人から観た誤った日本観」をコンセプトとする「ジパング」という架空の国を舞台にした天外魔境シリーズの1作目です。当時まだ百科事典や辞書などで使われ始めた程度だったCD-ROMの大容量を活かし、豊富なビジュアル、アニメーション、声優による音声、生音によるBGMなど、ロムカセット時代では考えられない豪華なゲームとして誕生しました。

前人未到のCD-ROMを媒体としたRPG制作は試行錯誤であり、開発も紆余曲折があったようで、戦闘シーンをアクションにしたものやアニメーションを多用したもの、フィールドを歩く主人公たちの等身が高いもの、いろいろなバージョンが実験的に作られていたそうです。

おじチャンネルのレトロゲーム博物館様のYouTube動画より

最終的には、『桃太郎伝説』シリーズで実績のあった桝田省治さんが取りまとめる形で、現在の製品版のようになったようですね。とはいえ、この開発初期バージョンも面白そうなので、個人的には完成形を見てみたい気はしなくもありません（笑）

『天外魔境』は、もともとレッドカンパニー主催の広井王子さん原案によるもので、実写映画やアニメ映画のための企画だったものをゲームに合わせて改編したという経緯があります。その後、『天外魔境』シリーズとしてどんどんゲーム化されていくわけですが、世界設定などはゲームに合わせて変化・再設定がされていくことに。名作といわれる『天外魔境II 卍MARU』ですら、初期の『天外魔境』の構想とはかなり違う形のものとなっており、「火の一族」の解釈は作品ごとに変わってしまいました。

どれが最高・何が正解という話ではありませんが、原作者であるP.H.チャダ（あだちひろし）さんの原案が色濃く残っている『天外魔境 ZIRIA』は、他のシリーズ作品とはひと味違う魅力があるというのが俺の見解です。

『天外魔境 ZIRIA』（PCエンジン）のストーリー

世界のはるか東の彼方にあるといわれる黄金の国「ジパング」。そのジパングの東にある坂東地方では、人語を解し神通力を持つ白い神獣たちがその地を守り、平和に暮らしていました。

そんなジパングですが、過去に一度、滅びの危機を迎えたことがありました。それは、「マサカド」というたった一人のオニ族の男の反乱のためです。マサカドはジパングを自らの理想郷とするためジパングの全てを無に帰さんと破壊に破壊を重ねます。その勢いはすさまじく、坂東地方は戦火に焼き尽くされました。しかし、希望は現れます。その時何処からともなく「火の一族」と呼ばれる者たちが現れ、マサカドに立ち向かったのです。百日に渡る激闘の末、3人の火の勇者が3つの玉の力でマサカドの霊を地中深くに封印することに成功。かくして坂東後に平和が戻るのでした。しかし、「火の一族」はそのほとんどが戦いの中で命を落とし、3人の火の勇者もいずこへと消えていき、言い伝えだけが語り継がれていくのでした。

時は流れ、平和がつづくジパングに新たな危機が迫ろうとしていました。その元凶は、異国からやって来た「大門教」と名乗る集団です。大門教教祖「邪神斎」は坂東地方の統治者・ショーグンに取り入り、ジパングの人たちへの布教に乗りだし、勢力を広げていきます。大門教の真の狙いは、信奉する悪魔バールをマサカドの例と融合させて復活させ、ジパングを我が物とすることでした。

はるか東の彼方にあるジパングという国で悪魔バールの復活を企む者たちがいる。その噂を聞いた教会は、ジパングに向けて何人もの使徒を送り込むことに。その一人は宣教師ホテイ丸と名乗り、諜報活動に励んでいた。そこでホテイ丸は一人の男と出会う。彼は、ジパングの伝承にある火の一族の末裔、「自来也（ジライア）」。マサカドの復活を阻止するためには他の2人の火の一族の勇者を探し出す旅の途中だという。彼の旅を助けることでバールの復活を食い止めることができるかもしれない。ホテイ丸はジライアの旅を支援しつつ、その記録をつけていくことにした。

世界のはるか東の彼方、神の威光の届かない辺境の地は、誰が言ったか天外魔境。この物語は、世界のはるか東の彼方の国ジパングで外国人宣教師が見てきた火の一族たちの冒険と戦いの記録である。