
こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです!
今回発掘した作品は、1988年10月に任天堂よりファミコン用アクションゲームとして発売された『スーパーマリオブラザーズ3』。スーパーマリオシリーズの第三弾なのは言うまでもありませんが、今日まで続く2Dマリオスタイルの基礎は、本作によって初めて作られました。いわば、初代『スーパーマリオブラザーズ』に続き、二回目の非連続成長を実現した作品です。そんな本作は、当時何が革新的であり、何が面白かったのか。俺なりの分析をいろいろと語っていきたいと思います。
さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしていこう――。
『スーパーマリオブラザーズ3』とは

『スーパーマリオブラザーズ3』とは、初代『スーパーマリオブラザーズ』が世に問いかけた「家庭用ゲームは長く遊べるゲームであるべき」と「ステージクリアすることよりもクリアする過程が楽しい」をあらためて再定義し、拡大・発展させた正統続編です。
「家庭用ゲームは長く遊べるゲームであるべき」について特長的なのは、すべてのステージを通らなくてもゲームクリアできてしまうという仕様。「せっかく作ったステージなのだからすべて遊んでほしい」というのが制作者の心情だと思うのですが、そこはプレーヤーファーストの精神で、「あまり上手くないプレーヤーだって先が見たいはず」という思いを叶える選択をしました。初代『スーパーマリオブラザーズ』より発展している点は、プレーヤーに選択によって難易度を調整できる点でしょう。本作では、ボードゲームから着想を得てアクションゲームステージに入る前のワールドマップが採用されました。このワールドマップでは、取得したアイテムによって、苦手なステージを飛び越して先に進めたり、スーパーキノコやファイアフラワーでパワーへアップしてからステージをはじめることが可能になっています。
「ステージクリアすることよりもクリアする過程が楽しい」については、アクションパートの大幅なパワーアップで実現させています。まず、パワーアップアイテムの「葉っぱ」。これを取ると「しっぽマリオ」というたぬきのしっぱが生えたマリオに変身します。しっぽは近距離で敵に振り回すことで倒せるほかに、助走をつけてPメーターが溜まると一定時間空を飛ぶことが出来るようになりました。また、ステージも初代のように画面左に一方的に進む者ではなく、進んできた部分に戻れるように。また、しっぽを使って上空に上がれば隠れた空島や土管があることも。ステージクリア以外にステージ探索する面白さが加わりました。アクションにおいても、亀の甲羅を「持ち上げる」ことが可能。このアクションによって、任意の場所に亀の甲羅運び、敵を倒したり、ブロックを壊せるようになりました。
早い話、ステージクリア以外にできることが大幅に増え、それによって得られる恩恵も多く、何度も何度も遊べるゲームになったのでした。
『スーパーマリオブラザーズ3』のストーリー
マリオとルイージの活躍で平和になったキノコ王国。しかし、このキノコ王国はキノコワールドのほんの入口でしかありません。その奥には多数の不思議な国があったのです。さんざんこらしめたはずの大魔王クッパは、マリオのいるキノコ王国からは手を引いたものの、今度は自分の子供コクッパ7兄弟を仲間に入れ、ワールドのあちこちでイタズラのやり放題。遂には各国に古くから伝わる魔法の杖を盗み出し王様達を動物の姿に変えてしまいました。マリオとルイージはコクッパから杖を奪い返し、王様を元の姿に戻してあげなくてはなりません。「行ってらっしゃい。気をつけてネ」。ピーチ姫とキノピオに見送られて2人は不思議いっぱいのキノコワールドの奥へ奥へと進んでゆくのでした。
『スーパーマリオブラザーズ3』のスクリーンショット








『スーパーマリオブラザーズ3』の魅力

『スーパーマリオブラザーズ3』は、2Dアクションマリオの一つの完成形だと俺は思うんですよね。初代『スーパーマリオブラザーズ』ってたしかに名作なんですけど『マリオブラザーズ』ではないんですよ。一応、二人プレイもできるのですが、基本的にはマリオが活躍するゲームでした。でも、本作はマリオブラザーズが活躍するアクションゲームになっています。ワールドマップに点在するステージを二人プレイの場合、交互に操作して、自分がクリアしたステージを増やしていく。時には相手のいるステージに乗り込んでいって、相手の持っているパワーアップアイテムを強奪するために『マリオブラザーズ』マッチを仕掛ける。まさに、『マリオブラザーズ』の「協力し合うか、反目し合うか」の要素が加わり、見方によってはスーパーマリオブラザーズシリーズは『3』によって初めて『スーパーマリオブラザーズ』になった、と言えるかもしれません(笑)
個人的に面白いと思ったのは、ワールドやステージの構成が「まったく新しいモノ」を持ってくるというより、「これまでのスーパーマリオにはこんなのはなかったという印象のモノ」を持ってきた点です。これは『スーパーマリオブラザーズ2』に通じることであり、『スーパーマリオUSA』と比べるとよく分かるのですが、ステージを構成するマップチップは新しいのにスーパーマリオを感じさせつつ、それでいて違和感がある新しさ。ステージの途中に海があって潜れたり、すべてのブロックが大きかったり、土管とパックンフラワーだけで構成されているステージがあったり。続編である『スーパーマリオワールド』になるとこの感じはなくなってしまうので、この部分は、『スーパーマリオブラザーズ』でありながらも新境地を拓こうとした『スーパーマリオブラザーズ3』ならではの魅力なのかなと思いました。
砦ステージの新しいギミック、飛行船ステージの大砲地獄、コクッパとの戦い、レアアイテムであるカエルスーツ・タヌキスーツ、隠しステージ宝船、神経衰弱やスロットのミニゲームなど、まだまだ語り尽くせない魅力あふれるゲーム『スーパーマリオブラザーズ3』。今、子どもといっしょに遊んでも面白い、なんともすごい作品です。
『スーパーマリオブラザーズ3』で遊ぶ方法
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