【レトロゲームと俺物語】『ときめきメモリアル』と、チン〇ンのソビエト崩壊と、女の子に話しかけられない男の話。

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はじまりがあれば、終わりがあるように。出会いがあれば、また別れもある。永遠につづく二人の関係。それはどんなに素晴らしいことでしょう。

先日、40歳をすぎた友人から「俺、結婚しようと思う」と告白されました。「おめでとう!」と言うと、「いや」と話をさえぎり、「婚活をはじめようと思うんだ」と言います。てっきり相手がいると思ったら相手を探すところから始める話だったんですね。実は、すでに結婚相談所とか街コンとかには何度か行ってみたらしいのですが、どうにもと彼は言います。どうにも結婚したいと思える相手と出会えないのだとか。

チン〇ンが思うようにソビエトる状態ではなくなった崩壊とゴルビーのパイプラインとどう関係するのか、どうにも心に「ときめき」という情動がまったく生まれなくなったと彼はいうのです。それは同じ40代として分かる気がします。性欲と恋愛感情はまったく違うものですが、時として同じように錯覚してしまうものであり、またどこかでつながっていて前後が入れ替わるものでもあるわけで。アルファベットだって、I(アイ)の前にH(エッチ)があるくらいですからね。

「ジョーンズはどうして結婚できたんだ?」

酔っ払った彼は、もう何杯目か分からないハイボールでベロンベロンになりながら、俺に聞いてきました。それは俺にも分かりません。コツとか、テクニックとか、そういうものはまったくなくて、流れに乗って「結婚」というところに行き着いたという感じです。

結婚の前に、彼がやっていなくて、俺がやったことは何かないか。うーん、うーんと、すでにアルコールに浸った脳みそで考えた結果、1つの結論にたどり着きました。分岐があったとしたらアレだと。そう、『ときめきメモリアル』だと思ったんですね。

時は、西暦1994年。

俺はドン底の高校生活を過ごしていました。花のハイスクールライフを送っているはずなのに、女の子といっしょのイベントがまったく発生しないまま、高校生活は終わろうとしていたのです。その原因は何か。女の子に話しかけることができなかったことでした。照れ屋だったわけではなく、怖かったのです。そう、その頃の俺は女性恐怖症を患っていたのでした。

話はさらに数年前にさかのぼるのですが、俺は中学時代の最後に、大好きだったスポーツ美少女に告白して、その子にこっぴどくフラれてたんですね。そのこっぴどいフラれ方というのは、告ったことを周囲にバラされて、笑い者にされたというものでした。そこそこピュアだった俺は、性格がすごくいいと思っていたその女の子のもう1つの面を見て、女の子という生き物がとても怖くなってしまったのでした。その結果、地元から逃げるように、他県の進学校に片道2時間かけて通ったほどです。

が、

こういうものは時間が解決してくれるものだろうと思っていたのですが、女の子から話しかけられるとビクッとしてしまうこと、その反応を見て女の子が気味悪がること、後で誰かにそのことを話しているんじゃないかと想像したりして、完全に負のスパイラルに陥ってしまい、女性恐怖症は一向に治る気配がありませんでした。

このままではヤバイ…!

そうは思っていてもなんともならない状態だったのです。フラストレーションは、MSX2/2+とメガドライブとPCエンジンのゲームをやることでなんとか心の平穏を保っていたものの、当然、ゲームをプレイしていて状況が変わるわけではありません。親しい友人は「そういう時は未来を考えるんだ」と、エッチのハウツー本を貸してくれましたが、股間が膨張しただけでした。

当時の俺の分析によると、高校生というのはボーナスステージという認識だったんですね。男も女もそれなりの年頃であり、異性と話すことにそんなに嫌悪感なんてなくて、むしろ話しかけられるのを待っているような状態。これは、俺が通っていた高校が進学校ではあったものの山の中に校舎を構え、娯楽というものがまったくなかったので、男女健全行為に皆のベクトルが向いていたのかもしれませんが。とにかく、女の子に声をかけられない時点で、俺はモーレツに損をしていると感じていたのです。

そんなときに出会ったのが、PCエンジンのゲーム『ときめきメモリアル』でした。

3周くらいプレイして思ったのです。「ああ、『ときめきメモリアル』の主人公みたいになりたいなぁ…」と。同級生の女の子たち複数から好きになってもらわなくとも、同級生の女の子たちとフツウに会話できるようになりたい。そう思った俺は、「リハビリをしよう!」と決意しました。

リハビリとは、女の子とフツウに会話ができるようになるためのリハビリです。どうしたかというと、『ときめきメモリアル』の主人公の声をプレイしながら俺は自分で声を出して、声優さんが演じたゲームキャラが返答してくれるという、疑似異性との会話を行なうというもの。端から見ると、ギャルゲーの画面に向かって話しかけているただのヤバイ奴なのですが、当時の俺は真剣でした。

何周『ときめきメモリアル』をプレイしたでしょうか。なんとなく女の子との会話ができるイメージが湧いた俺は、クラスの女の子とどんな話題でもいいから「1日1回話す」とノルマを決め、それは完遂することを心がけました。そしてノルマを「1日2回話す」「1日3回話す」と、だんだんノルマの回数を増やしていきます。「1日5回話す」くらいになると、話すキッカケを待っていたら達成できません。なので、自分から用事を作って話しかけるようになりました。そんなことをやっているうちに、気がつけば、クラスの女の子たち数人と男子の友だち数人と、グループデートができるようにまで回復したのです。

思い返せば、女の子に積極的に話しかけることができたことが、今の奥さんとの出会いにもつながるわけで、結婚できた理由の1つに『ときめきメモリアル』があったと言えなくもありません。

余談ですが、

後年、脳科学にくわしい人にこの話をしたら、『ときめきメモリアル』を使ったリハビリは悪くないらしく。恐怖を克服するためには、克服できるイメージを持つことが大事なのだとか。その時、ゲームのキャラとはいえ、きちんとしゃべる相手と会話をしているようなシミュレーションをくり返すことで、できるイメージを持つことは苦手なことを克服するのに役立つそうです。

そして、時は現代に戻ります。

そんな昔のことを思い出し、やはり、とりあえず、婚活においてはこちらから話しかけてみて、相手を知ろうとすることが大事なんじゃないかなーと思い、ここまでの回想シーンで書いてきたことを1つひとつていねいに説明すればよかったのですが、こっちも酔っ払っていたので面倒くさくなって、一切の説明をショートカットしてしまい、

「『ときめきメモリアル』、シロ!」

とアドバイスしたら、「せがた三四郎かっ!」「俺は結構真剣に悩んでいて、教えてMr.Sky状態なんだけどっ!」とマジギレ気味で怒られました、という話でした。

同じ世代を生きていると、ボケとツッコミも同レベルのレトロゲームネタができるのでいいですね。友人の婚活成功を心よりお祈り申し上げます。

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