【良作発掘】『零 超兄貴』――迷走していたシリーズに喝ッ!普通に遊べる硬派なSTGにビルドアップ!でもギャグは寒いぞ!

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こんにちは、レトロゲームレイダー/ジョーンズです。
今回発掘した作品は、2009年3月にガンホー・ワークスよりプレイステーションポータブル用シューティングゲームとして発売された『零 超兄貴(ぜろ ちょうあにき)』。原点回帰を掲げ、『超兄貴』の元である『ジノーク』の世界観まで持ってきた『超兄貴』シリーズの家庭用ゲーム機における最新作となっています。

さあ、今宵も、歴史に埋もれし、レトロゲームの魅力を掘り起こしていこう――。

『零 超兄貴』とは

『零 超兄貴』は、PSPで『超兄貴』シリーズの復権をかけて、初代『超兄貴』のようにシューティングゲームとしても面白い作品を目指した作品です。結果としては、2009年当時のシューティングゲームとしては真面目に作っていて好感が持てるのですが、初代『超兄貴』に雰囲気を寄せすぎたことと、新規ユーザー獲得を狙って笑いを分かりやすくしたことが、時代と上手くかみ合わなくて、不完全燃焼に終わってしまった作品だと俺は感じています。

もう少しくわしくお話させていただきますと、初代『超兄貴』で衝撃を受けて、前作『超兄貴 聖なるプロテイン伝説』でカッカリした人間としては「よくぞ、ここまで立て直した!」というくらい、初代『超兄貴』の良さを分かっている作りなのです。

なのですが、初代『超兄貴』の寄せすぎたせいで、音楽やボスキャラなど初代『超兄貴』の再利用が多く、もちろん新作部分も充分あるのですが、真新しさは感じませんでした。

初代『超兄貴』の良さを分かっていると思いきや、作風としては『超兄貴 究極無敵銀河最強男』寄りになっているところは、シリーズの総決算という意味かもしれませんが「いや、そうじゃねえ!」というちょっと残念なところであり、新規ユーザーが気持ち悪くなりすぎないようにキャラクターイラストを綺麗なタッチに変えたことで『超兄貴』らしさが別物になってしまっています。

極めつけは、ステージ間にあるキャラクター同士の会話シーン。これは過去作を知っている人ならノリが分からなくはないのですが、シューティングのキャラクター会話あるあるのご多分に漏れることなく、会話内容が寒い。つまらない。『超兄貴』の持つ世界観の面白さを伝えやすくしようとした試みが、いろいろ失敗してしまっている感じなんですよね。

ここまでネガティブなことを書いてしまったのですが、『零 超兄貴』に対して厳しい言葉になってしまうのは、初代『超兄貴』と比較してしまうからなんですね。で、初代『超兄貴』は奇跡のような作品なんですよ。『超兄貴』シリーズの変遷を俺は「迷走」という言葉を使いましたが、初代と同じ土俵で戦っても勝てないのと、初代『超兄貴』が作った世界観を活かすために、あえて同じ土俵に乗らない作品を創り続けてきたという側面もあると思うのです。そういう点で『零 超兄貴』は、シリーズのリブートという役割もあったと思うので、ガチで初代と同じ土俵で戦ったという勇気のある作品でもあります。

上で俺が酷評していることは、結果としては上手くいかなかったことなのですが、リブート作品としてやるべきことはきちんと押さえられており、手堅い仕事をしていると思います。ただ、『超兄貴』という素材を活かすには手堅さだけではたぶん足りなくて、もっと爆発力を生む「何か」が必要だったのかなーと思うわけです。

長々と語ってしまいましたが、物足りなさを感じる作品ではあるのですが、それは過去作の印象を引きずっている可能性が高くて、『零 超兄貴』は家庭用オリジナルシューティングとして結構頑張っている作品だと思います。

『零 超兄貴』のストーリー

ボ帝ビル亡き後、イダテンは銀河ボディビルコンテストで優勝を果たし、宇宙には平穏な日々が続いていた。ところが、ビルダー星系内のプロテイン枯渇問題はより深刻化していくことに。それに伴い、プロテインを独占するために、武力侵攻する謎の勢力が現れた。

第二のボ帝の誕生である。

この事態をいちはやく察知したイダテンとベンテンはこれを良しとせず、再び近隣惑星のプロテイン採掘プラントにいる敵を撃破しつつ、新たな悪を倒すことを決意する。

『零 超兄貴』の魅力

『零 超兄貴』は、初代『超兄貴』同様、ステージ1からパワーアップアイテムである「プロテイン」を摂取していき、自機の攻撃力を上げていかないと、先のステージの敵が硬くて突破できないというシューティングです。そのため、なるべくやられることなく、できるだけ多くの「プロテイン」を摂取して、自機を強くしていかなければなりません。

本作は2009年の横スクロールシューティングらしく、敵が出してくる弾数が多いです。その割に、自機の当たり判定が大きいので、弾幕シューティングのようにすべて回避していくのは難しい。そこでオプション操作が攻略のキモになります。本作ではオプションを自機の弾避けとして使用することができ、自機の追随モードと位置固定が可能。これを上手く使って、サムソン・アドンを盾にして攻撃を防ぎ、敵を攻撃していく…というのが基本戦略となります。

使用キャラクターによってオプションは異なり、イダテンの場合はサムソン・アドン、ベンテンの場合は天使のミカ・エルです。イダテンは前方一方向の攻撃が強く、ベンテンは前方全体攻撃が強いのですが、イダテンのオプションであるサムソン・アドンは防御面積が大きいのに対し、ミカ・エルは防御面積が小さいという特長があります。また、新キャラクターであるショウテンはイダテンの上位互換キャラとして前方一方向にイダテン以上の攻撃力を誇りますが、オプションはパラン1人なので防御が著しく弱いという上級者仕様です。

また、『鋼鉄帝国』のように自機を右向き・左向きに変えることができ、敵の出現に合わせて自在に攻撃方向を変えられるようになりました。緊急回避用のボムも健在でカットイングラフィックが入ります。主に弾避けに使うといいでしょう。メンズビームはエネルギーストック制になっていて、放出量は「少ない」「中ぐらい」「全部」の三段階から選べます。メンズビームは超強力なので、戦局を一変させるだけの破壊力がありますが、本作のボスの場合、弱点以外はダメージを与えられないため、敵のモーションを読んで弱点に当てていく操作が求められます。

このように、初代『超兄貴』以上にガチで取り組まないといけない真面目なシューティングゲームであることが、『零 超兄貴』の魅力じゃないかなと俺は思います。

レトロゲームとしての『零 超兄貴』

前述した通りなのですが、『超兄貴』シリーズの変遷は、奇跡のような作品である初代『超兄貴』と同じ土俵で戦わず、「『超兄貴』だから許される」という常識はずれなゲームデザインによる作品で埋め尽くされています。そのような中で、「比較的まともな思考で、初代『超兄貴』と同じ土俵で戦った」という点が『零 超兄貴』の魅力だと思います。しかし、本作単体ではその魅力がイマイチ伝わりません。シリーズを通してプレイしていくことで見えてくるものがある。レトロゲームならでの楽しみ方があると思います。

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